発電事業者などが出資する日本CCS調査(東京・千代田)は29日、北海道苫小牧市で液化した二酸化炭素(CO2)を受け入れる基地や貯蔵タンクの竣工式を開いた。京都府舞鶴市と苫小牧の間で、液化したCO2を専用船で繰り返し運んで貯蔵する実証試験を実施する。2027年3月末まで液化技術や輸送コストを検証する。
実証試験は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託した。実証期間中、3万〜5万トンのCO2を運ぶ見込み。関西電力の発電所から出るCO2を受け入れる予定だ。専用船では最大800トン程度を輸送でき、タンクで貯蔵する。CO2の温度や圧力などの条件を変え、コストを抑えつつ大量に運べる技術の開発につなげる。
日本CCS調査の中島俊朗社長は「本実証の成果を(CO2を地下に貯留する)CCSの社会実装を目指す方々に提供するという責任を全うするべく、竣工した設備の運用と実証の目的達成に全力を尽くす」と語った。
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