ニデックの水冷装置の模型

ニデックは5日、人工知能(AI)データセンターなどで使う新型水冷装置の出荷を開始したと発表した。米サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピューターと共同開発した。冷却能力を従来品の2.5倍に高め、次世代の画像処理半導体(GPU)を搭載したサーバー向けの活用を見込む。

液体を循環させてAIサーバーを冷やす「CDU」の新製品の出荷を始めた。従来品と同じ「4U」規格の大きさにして、スーパーマイクロ製のラックに収納しやすくしつつ、独自の小型・高出力ポンプで性能を高めた。冷却能力を示す数値は従来品の2.5倍の250キロワットに向上した。4U規格で250キロワットのCDUの量産は世界初だという。

米エヌビディアの次世代GPU「GB200」を搭載した生成AIサービス向けサーバーなどの冷却に使う。GPUは高性能化に伴って発熱が増えることが課題とされ、性能の高い冷却装置が求められている。ニデックは配管からの液漏れを防ぐ精密加工技術などを生かして、水冷装置事業を拡大している。

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