アルファロメオは6月12日、イタリアで開幕したヒストリックレース「ミッレミリア」(1000 Miglia)に、コンパクトスポーツカーの『ジュニア』(Alfa Romeo Junior)を出走させた。

ジュニアには、ハイブリッドとEVが用意される。ジュニアのハイブリッドには、最大出力136hpの48VハイブリッドVGT(可変ジオメトリー・ターボ)アーキテクチャーを搭載する。可変ジオメトリー・ターボとタイミングチェーンを備えた3気筒1.2リットルのミラーサイクルエンジンを採用した。電気コンポーネントは、48ボルトのリチウムイオンバッテリーと21kWの電気モーターで構成され、6速デュアルクラッチギアボックスに組み込まれている。市街地走行の50%以上でEV走行が可能。駐車時の操作や市街地の低速走行だけでなく、都市部以外でも、低負荷状態で最高150km/hまでのEV走行を実現する。

一方、ジュニアのEVバージョンでは、アルファロメオは電気モーターと最新世代のバッテリーを組み合わせた新世代のEVパワートレインを開発した。高い出力とトルク、そして電気パワートレインの特別なキャリブレーションを施している。EVには、最大出力156hpのパワーバージョンも用意される。蓄電容量54 kWhのバッテリーは、エネルギー密度が高い。このリチウムイオンバッテリーパックは、WLTPサイクルで410kmの航続を確保し、市街地走行サイクルでは590kmを超える。DC100kWの急速充電ステーションでは、バッテリーを10~80%まで充電する時間はおよそ30分だ。

ミッレミリアは、1927年に始まったイタリアの伝統的公道レースだ。北部のブレシアを起点にローマへ南下し、再び北上して、ブレシアでゴールする。総走行距離が1000マイル(約1600km)であることから、ミッレミリアと呼ばれる。ミッレミリアは1957年に起きた大事故により、その後のレース開催が中止されたが、1977年に復活した。現在はクラシックカーが往年の姿のまま出走するエキシビション(タイムトライアル)レースとして、人気を集めている。

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