今年の1月から軽自動車に配布される車検シールが普通車と共通になったのはご存じだろうか? 今回はその理由と今後の車検に関する展望についてお伝えする。
文/デグナー12(Team Gori)、写真/写真AC、デグナー12(Team Gori)
■軽自動車の車検シールが普通車と共通のデザインに
ナンバープレートの色が白と黄色に分かれているように、普通車と軽自動車では、車検シールや車検証も色が分かれていた。普通車のステッカーと車検証は水色がベース、軽自動車のステッカーは黄色で、車検証は薄緑色がベースだった。
昨年、普通車の車検証が電子化に伴い小型化。今年の1月から発行される軽自動車の車検証も普通車と同様にICタグが内蔵され、小型化された。また、車検証の色は引き続き薄緑色だが、車検シールは普通車と共通の色とデザインに統一された。
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■車検シール共通化の理由はとってもシンプル
車検シールを分ける必要がなくなった理由はずばり、普通車と軽自動車の区別が不要になったから。これまで色分けを行ってきたのは、高速道路の料金所職員がナンバープレートや車検シールの色を判別して高速料金を徴収していたことにある。ETCが普及した今となってはその必要性も少なくなったということだろう。
一般ユーザーにとって利便性のメリットはないが、軽自動車らしさが薄まるという意味では、共通化への賛成派も少なくないだろう。特にオリンピックナンバーやご当地ナンバー装着車にとっては見た目の統一感もでるため、歓迎したいことかもしれない。
一方で、軽自動車の車検証は電子化によって小型化されたものの、色味は従来のものを踏襲している。車検や名変などの手続きを行う場合、普通車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会と管轄が分かれており、所在地も異なる場合が多い。手続きを混同しないための措置だろう。
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■では車検証にICチップが内蔵された理由は?
既にご存知の方も多いと思うが、新しい車検証には車検の有効期限や使用者の住所などの記載がない。内蔵されたICチップにそれらの情報が内蔵されており、今後は運輸支局長等から認可を受けた指定工場であれば、運輸支局に出向くことなく車検証情報を書き換えることが可能になった。
また、車検の検査ラインをもつ民間車検場は、運輸支局への車両持込みは不要だが、車検証とシールは運輸支局からの発送を待つ必要があった。民間車検場でもこれらを発行できるようになれば、運輸支局の繁忙期の混雑解消など、業務の効率化が図れるというわけ。今後は一般ユーザーにとっても車検に要する時間の短縮という効果が出てくるだろう。
今回ご紹介した措置は事業者メリットの方が大きいが、一般ユーザーにとっても少なからずメリットはあるため、歓迎すべき流れと思って差し支えないだろう。
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