愛知製鋼は、世界最強のNd異方性ボンド磁石「マグファイン」の新製品サンプルの販売を開始すると発表した。

今回の新製品では、同社独自の技術により磁粉1粒ごとにコーティングを施すことで、防錆性能を加え、耐候性の大幅な向上を実現した。これにより、磁石にとって過酷な環境とされる水溶液中において、磁力低下率を従来品比14%改善させることに成功。安定した性能の発揮が期待できるという。

マグファインは、一体射出成形が可能なため製造プロセスを省略でき、コスト低減に貢献する。さらに重希土類不使用のため、環境・健康に配慮しているほか、資源調達リスクを軽減可能だ。自動車のシート類、電動工具、ドローンなどのモーターに採用されている。

愛知製鋼は今後、電動ウォーターポンプなど、従来以上に様々な用途のモーターへの採用を目指すとしている。あわせて、この技術を活かし、より高い磁力と耐候性を併せ持ち、さらに広い分野での活躍が期待できる圧縮成形体の開発も進めている。

同社は素材をベースとした開発力を活かし、顧客のニーズに真摯に向き合い続けることで、増える電動車需要に貢献していく方針だ。

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