欧州で新型アウトランダーを発表した三菱自動車。ところがその会場で、思わぬサプライズがあった。来年発売するというBEVのシルエットを公開したのだ。えー三菱のBEVっていったいなによ?

文:ベストカーWeb編集部/写真:三菱自動車、ルノー

■巨大なスクリーンに映った新型車とは?

このクルマはいったい何?(欧州三菱自動車YouTubeより)

 10月1日、欧州で新型アウトランダーの発表を行った三菱自動車。

 その発表会では、冒頭に欧州三菱自動車のCEOであるフランク・クロル氏がステージに立ち、新型アウトランダーの概要と今後の商品戦略を語ったのだが、そこでサプライズがあった。背後の巨大なスクリーンに、来年発売されるという電動SUVのシルエットが映されたのだ。

 脇に「New 100% electric C SUV」と書いてあるから、おそらくCセグメント(ゴルフやカローラサイズ)の電動SUVなのだろうが、全体的にスクエアで堂々した印象を受ける。はたしてこれはなんだろうか。

 そこで三菱の発表を振り返ってみたい。同社は2023年3月に、2025年度までの新中期経営計画「チャレンジ2025」を発表している。

 これによれば三菱は、今後5年間にわたり全16車種を投入するという。その中には電動車が9車種あり、うちピュアEVは4車種だ。

 その4車種のうち1車種はピックアップ車と判明しているので除外すると残りは3車種。自社製2列SUVとルノー車のOEM、そして日産からのOEMだ。

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■ルノーからのOEMが濃厚か?

三菱のチャレンジ2025で公開された投入計画。アライアンスからも供給を受ける

 つまり今回シルエットで登場したクルマは、この3車種のどれかという可能性が高いのだが、まず自社製SUVについてはいまだ開発途上にあるため可能性は薄い。

 となるとルノーか日産からのOEM供給となるはずだが、日産車に関しては「次期リーフをOEMするのでは?」という情報があり、となるとシルエットがふさわしくない。

 ではルノーはどうだろう。すでに三菱はルノーのキャプチャーをASX(欧州版RVRの後継)として市販しているが、同様の手法でBEVのSUVを導入するとすればメガーヌとセニックが該当する。双方のどちらかをOEMするという可能性は高そうだ。

 双方のクルマのサイドシルエットは似ているが、メガーヌはルーフラインがラウンドしており、どちらかというとセニックのほうが似ているように見える。サイズ的にもCセグメントだ。

 というわけで断定はできないか、このクルマはルノーのセニック、あるいはメガーヌのOEM版という可能性が高いがいかがだろうか。フロントマスクは当然三菱流に変更されるが、シルエットのライトの点灯パターンをみると、エクスフォースに近い顔付きになると思われる。

 このクルマ、今のところ日本に導入される可能性は低そうだが、三菱の世界戦略を占ううえでは重要なはず。その先にあるはずのオリジナル電動SUVも含めて、三菱の今後に期待しよう。

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