米国の水素燃料電池システムメーカー、ハイゾンは、200kWの燃料電池システムの量産を開始した、と発表した。この動きは、最も排出量の多い産業の脱炭素化を加速させる重要な一歩となる。

ハイゾンは、独自の膜電極接合体(MEA)の設計から生産まで一貫して行う統合製造戦略を採用している。これにより、迅速な製品開発、顧客ニーズへの対応、高出力の実現が可能となっている。

今回の発表により、3交代制で年間700基の燃料電池システムを生産する能力が確認された。製造ラインには、レーザーや光学ビジョンシステムを用いた品質管理ゲートが設けられ、厳格な最終検査により全ての性能要件が満たされていることを確認している。

ハイゾンは2024年9月にISO 9001監査に合格しており、2024年第4四半期には燃料電池の製造および設計・R&D活動に関するISO 9001認証の正式取得を見込んでいる。これにより、同社の開発・生産プロセスが品質管理の国際標準に適合することが保証される。

この200kWの燃料電池システムの量産開始は、9月に発表された200kWクラス8燃料電池電気トラックの量産開始に続くものだ。

ハイゾン社はまた、10回目を迎える全米水素・燃料電池の日を祝福している。この記念日は、水素エネルギーと燃料電池技術が国の炭素排出削減、国内エネルギー生産、重工業の脱炭素化、経済成長と繁栄の推進に果たす多様な役割を称えるものだ。

ハイゾン社の今回の発表は、重工業における脱炭素化の取り組みを加速させる重要な一歩となる。高性能な水素燃料電池技術の商用化が進むことで、運輸業界を中心とした排出量の多い産業分野での環境負荷低減が期待される。

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