ミドルサイズミニバンは販売台数ランキングでTOP10に食い込む人気部門だ。その中でもノア・ヴォクシーの人気は高く、2024年7月のランキングでも合計1万3883台と1位のシエンタを上回る売り上げを誇る。そこで今回は、トヨタに負けないミドルサイズミニバンと題してホンダ、日産ミニバンの魅力に迫る。
※本稿は2024年9月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:トヨタ、ホンダ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年10月10日号
■ノア/ヴォクに対抗するセレナ&ステップワゴンの魅力
ノアとヴォクシーは姉妹車。2024年7月の登録台数を合計すると1万3883台に達する。
ライバルのセレナは7607台で約半分だが車内は広い。身長170cmの大人6名が乗車して、2列目シートに座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節した時、3列目の膝先空間はノア/ヴォクシーが握りコブシ1つ半、ステップワゴンは2つ分で、セレナは2つ半と最も広い。
3列目の奥行寸法もセレナが一番長く、多人数乗車時の快適性はノア/ヴォクシーを上まわる。
セレナはシートアレンジも多彩で、2列目の中央部分を1列目の間までスライドさせると収納設備として使える。この時には2列目の中央が通路になり、車内移動や3列目の乗員がスライドドアから乗り降りする時も便利だ。
セレナの標準ボディは、広い室内を備えながらも5ナンバーサイズだから、3ナンバー車が好みに合わないユーザーにも適する。
ステップワゴンはハイブリッドのe:HEVに注目したい。モーターの動力性能に余裕があり、加速性能が優れ、ノイズは小さい。走行安定性もミドルサイズミニバンでは最も優秀で、高重心のミニバンながら、峠道を走っても揺り返しが小さい。危険を避ける時の安定性も良好だ。
水平基調のボディにより、2/3列目シートからの視界もよく、挙動の変化も穏やかだからクルマ酔いが生じにくい。3列目シートを床下に格納するから、スッキリと広い荷室に変更できる。
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