建設機械大手のタダノは、2050年カーボンネットゼロの実現に向けた取り組みの一環として、有線式電動クローラクレーン「CC 88.1600-1」の開発に成功したと発表した。

この超大型クレーンは、最大1600トンの吊り上げ能力を持ちながら、作業中のCO2排出をゼロにすることができる世界最大級の装置となる。

タダノは中期経営計画(24-26)において「Tadano Green Solutions」として環境対応製品の拡充を推進している。今回開発された電動クレーンは、その取り組みの一つとして位置付けられている。

CC 88.1600-1の主な特徴として、系統電源を使用して電動モーターで油圧ポンプを駆動することで、クレーン作業効率を維持したまま、作業中のCO2排出ゼロを実現している点が挙げられる。タダノの試算によると、この電動化により年間約55トンのCO2排出削減が可能となる。

さらに、既に市場に流通している同型の既存製品(CC 88.1600-1)についても、エンジンドライブコンテナと電動ドライブコンテナを現場に応じて載せ替えることで電動化が可能となっている。これにより、新規購入だけでなく既存機器のアップグレードによっても環境負荷の低減が図れる。

建設現場における大型機械の電動化は、カーボンニュートラル実現への大きな一歩。タダノは、今後も環境に配慮した製品開発を進め、持続可能な社会の実現に貢献していく。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。