これからやってくる夏に向け、すでに熱中症や日焼けを防ぐ“対策グッズ”を用意しているという人もいるだろう。

そんな暑さと紫外線対策として身近なアイテムのひとつが「日傘」。

持ち歩くのも使うのも手軽な日傘だが、男性にとってはなんとなく「女性の持ち物」という印象がある人も少なくないのではないだろうか。

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そんな中、男性の医療脱毛専門院「メンズリゼ」(医療法人社団風林会)が、“メンズ日傘”に肯定的な男性が9割以上という調査結果を発表した。

調査は、10~40代の男性600人を対象に実施(2024年4月7日~9日にインターネット調査)したもの。

男性の医療脱毛専門院「メンズリゼ」調べ

この中で「日傘をさす男性を見たことがあるか」という質問に対して、「ある」と回答した人は48.0%

そして「男性が日傘を使用すること(メンズ日傘)を、あなたはどう思いますか」については、「肯定的」と回答する男性が92.2%となった。

男性の医療脱毛専門院「メンズリゼ」調べ

「メンズリゼ」では、2022年から“メンズ日傘”に関する調査を実施しており、今回の調査は3回目。「男性がメンズ日傘を利用することに肯定的」と答えた男性は、2022年が79.7%、2023年は83.0%で、2024年の92.2%と比べると2年で“メンズ日傘肯定派”が12.5ポイント増加した。

「日傘を使用してみたい」男性も増加?

また、「あなた自身、夏に日傘を使用してみたいか」の問いに対して「使用しない」と回答した男性は2023年には39.7%、「使用してみたい」と答えた人は6.4%。

2024年の調査では「使用しない」は23.0%に減少。「使用してみたい」は7.5%と、日傘を利用したいと考える人が増えていた。

厳しい暑さを乗り切るための日傘が、男女の境のないアイテムになっている…そんな事実がうかがえる調査結果だが、すでに“メンズ日傘”は一般的に受け入れられるようになったのだろうか。

そして、「メンズリゼ」ではこの調査を終えて「男性も日傘を使用してみてはいかがでしょうか」と呼びかけているが、“日傘男子”となることで得られるメリットも知っておきたい。

本格的な暑さがやってくる前に、“メンズ日傘”について「メンズリゼ」総院長の赤塚正洋医師にお話を聞いた。

今年は「定番化」するかも?

――調査を始めたきっかけは?

蒸し暑い“日本の夏”特有の不快な悩み(汗・臭い・ムレなど)を少しでも解消するため、性別にかかわらず脱毛を選択する方々は多くいらっしゃいますが、夏場の医療脱毛では「日焼け」はご法度。日焼け対策はマストです。

医療レーザー脱毛は、黒い色素(メラニン)に反応する特殊なレーザーを使用しています。そのため、黒く日焼けした肌にレーザーを照射すると毛だけではなく肌のメラニンもレーザーが反応してしまい、ヤケドなどの肌トラブルを起こす可能性があります。日焼けの具合によっては医療レーザー脱毛の施術をお受けいただけない場合があるため、日焼け止めや日傘の使用などの「紫外線対策(UVケア)」は、夏場に医療脱毛をお受けいただく上でとても重要な対策の1つです。

そんな中、近年では患者さまが、夏場に日焼け止めや日傘を使用するなど「日焼け対策」をする方が増えつつありました。その点に着目し、2022年から男性を対象に「メンズ日傘」に関する調査を実施しました。

赤塚正洋医師

――「メンズ日傘」に肯定的な男性が2年間で増えている。この受け止めについて…

かつては女性が使用するものといった印象を持たれていた日傘ですが、年々危険な暑さを更新する日本の夏を少しでも快適に過ごすため、日傘の使用に抵抗を示すより肯定的に捉える割合が多くなり、男性の間でも受け入れられてきていることが分かります。

なお、当院が今年行った調査内では、「日傘をさすことで暑さから身を守れると思うか」の問いに9割(89.9%)が「身を守れる」と回答しています。いまや災害級の暑さと表現されるほどの酷暑が続く「日本の夏」に、性別関係なく「日傘」は欠かせないアイテムになっていることが想定されます。

――「メンズ日傘」を受け入れる男性が増えた理由は、厳しい暑さが理由?

「美容に関心の高い男性が増えた」ため、「災害級の日本の酷暑を乗り切るため」という背景があると考えます。いまや日傘は美容目的のみならず、危険な暑さから命を守るアイテムとして注目されています。


――“メンズ日傘”はすでに一般的になったということ?

昨今の夏、百貨店やバラエティストアに男性向けの日傘が並ぶほど、メンズ日傘のニーズの高まりがうかがえます。すでに年代問わず夏の紫外線・暑さ対策のアイテムとして定着してきており、今年はより一層一般的になっていくのではないでしょうか。

いまや美容のためだけでなく、危険な暑さから身を守るアイテムとして使用される男性も多く存在し、幅広い年齢層でメンズ日傘の使用が見受けられます。男性の“日傘への抵抗感”は年々薄れ、今年は「定番化」するのではないかと考えます。

夏の汗やにおい対策にも期待大!

――男性が日傘を使うメリットは?

(1)日焼け対策…紫外線を遮り日焼けなどの肌ダメージを軽減
(2)光老化対策…紫外線を浴びることで引き起こされるシミ・しわ、・たるみなどの肌老化や皮膚がんの発生を低減
(3)熱中症対策…強い日差しを遮ることで体温上昇を抑え熱中症リスクを回避
(4)汗の量や臭いの抑制…日陰を作り出すことで、涼しく感じ、発汗やその後の臭いの発生を抑制
(5)頭皮環境を守る…紫外線によるダメージにより白髪になるリスクが高まる可能性がある

特に「男性」が日傘を使うことで得られる嬉しい効果を挙げるならば、「汗の量や臭いの抑制」「頭皮環境を守る」の2つではないでしょうか。

「汗の量や臭いの抑制」について、男性は夏でもスーツを着て外へ出なければいけない場面や、女性より筋肉量が多いため体温も高く、汗をかきやすいため臭いを気にされる方も多いと思います。

日傘をさすことで、強い日差しを遮り、“日陰を常に持ち歩く“ことができるため、体感温度が下がり発汗やその後の臭いの発生を抑制できることは男性にとって大きなメリットと言えます。

また、「頭皮環境を守る」ことができるのも日傘ならでは。年齢を重ねるにつれ髪や頭皮の悩みが多くなるのも男性の特徴かと思いますので、直射日光を防ぎ、頭皮を痛める予防ができるのは日傘使用の嬉しいメリットではないでしょうか。

日傘の使用は汗やにおいの抑制にもつながる(イメージ)

――日傘を選ぶ際の基準・日傘選びのポイントを教えて

日傘は体温上昇による熱中症予防だけではなく、長期的には肌の光老化の予防にも役立ちます。まずは遮蔽率(UVカット率)と遮光率などの機能を重視して選んでください。

また、日傘には、UVカット素材を使用しているものとUVカット加工をされたものがあります。UVカット素材のものは長く効果が続きますが、経年劣化により効果が薄れていき、その寿命は2~3年といわれていますので注意が必要です。

裏面の色は生地の厚みや密度にもよりますが、暗い色のほうが遮光率・UVカット率とも高く、街中ではアスファルトの照り返しもきついので、裏面の色も重視してみてください。

サイズやデザインも様々で晴雨兼用のもの、折り畳みできるものなどがありますので、ご自身の使用場面を想像してベストな日傘を探してください。


――その他、今年から始めてほしい「紫外線対策のアドバイス」は?

日焼け止めの塗布をおすすめします。さらにこまめにお肌の保湿を行うと良いでしょう。日焼け止めは保湿をしたあと、外出のしばらく前にむらなく塗布して十分に肌になじませてください。

汗や水分で流れ落ちてしまうので、ティッシュなどで優しく拭き取ったあとにこまめに塗布しなおすのがポイントです。

こまめな日焼け止めの塗り直しも大事(イメージ)

すでに女性だけのものというイメージが崩れつつある“メンズ日傘”。今年は「恥ずかしいかも?」という気持ちを捨てて、健康な肌を守るための新しい相棒としてみてはいかがだろうか。

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