秋田県男鹿市にある洋上風力発電のメンテナンス技術者を育成する訓練センターで17日、国際基準を満たした技術者になるための訓練が初めて行われた。

訓練が実施されたのは、男鹿市の男鹿海洋高校にある総合訓練センター「風と海の学校あきた」で、海運大手の日本郵船などが、洋上風力発電の作業員を秋田で育成しようと4月に開設した。

高校のプールには、洋上風車の基礎部分に見立てた設備が整備された。この日は、洋上風車のメンテナンス技術者向けの国際基準を満たした「基礎安全訓練」が初めて行われ、参加者が、インストラクターの指示に従ってはしごに移り、素早く上る訓練などに臨んでいた。

洋上風力発電のメンテナンス技術者の資格を得るには、陸上風車向けと海上を想定したプールを使った訓練の計5種類の訓練を受講しなければならない。

陸上風車向けの訓練は秋田市の秋田火力発電所で受講でき、いずれの施設も世界の風車メーカーなどでつくる団体の認証を受けていることから、国際基準を満たした訓練が全て県内で受講できるようになった。

 受講者:
「これまでは県外に出ないと訓練が受けられなかったが、県内で全て洋上に特化した訓練を受講できるのは、産業としても心強い」

 日本郵船・横山勉 執行役員:
「男鹿海洋高校という教育の現場にあることで、高校生にも新しい施設に触れてもらい、将来の進路や夢に影響を与えることができれば」

訓練センターでは、年間で数百人の人材育成を見込んでいて、洋上風力発電が本格稼働する2030年までには1000人以上を目指すとしている。

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