乗り物テーマパーク「ユメノバ」に展示されている「北斗星」は車両内に泊まることができる(茨城県筑西市)

茨城県筑西市の乗り物テーマパーク「ユメノバ」を運営する広沢商事(同市)は、園内に展示されている寝台特急「北斗星」の車両4両を貸し切って泊まれるプランを売り出した。素泊まり1泊20万円だが、個室とベッドを最大48人で利用できる。

ユメノバの北斗星は1988〜2015年に上野―札幌間で実際に運行された車両で、寝台車2両と食堂車「グランシャリオ」、ソファや丸椅子が置かれたロビーカーの4両編成。2両ある寝台車のうち1両はすべて個室で9部屋あり、もう1両は2段ベッドで最大32人が泊まれる。

ユメノバで展示されている寝台特急「北斗星」のロビーカーでは、ソファでゆったりとくつろぐことができる

広沢商事によると、引退した北斗星の4種類の車両を貸し切れる宿泊施設は全国で初めて。車内のカーテンや照明など運行当時に使われていたものを引き継いでおり、豪華な夜行列車で旅をするような気分を味わえる。

1人で貸し切ることも可能だが、最大定員の48人で泊まれば1人あたり4100円強となる。同社でテーマパーク・観光部門を統括する野口稔夫専務は「予約開始直後から8〜9月に数件の予約が入りはじめた。学校の合宿など団体でも使ってほしい」。

食堂車では飲食物を持ち込んだり、事前に予約した駅弁などを食べることが可能だ

園内で他の展示を見る場合は入園料(大人は2500円)が別途かかる。事前に申し込めば弁当を注文でき、食堂車で食べることができる。ユメノバは祝日を除く月曜日に休園するため、日曜・月曜を除く10月31日までの宿泊予約を受け付ける。

ユメノバは陸海空と宇宙の乗り物をコンセプトにしたテーマパークで2024年2月にオープンした。北斗星のほか蒸気機関車や戦後初の国産旅客機「YS-11」の量産初号機などが展示され、引退した鉄道車両や航空機を間近で見ることができる。

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