水産資源の減少が世界的な問題になる中で、大豆などの原料を使った「代替魚介」の開発が進んでいる。日本ハムは植物由来の原料を使った「マグロの刺し身」の業務用販売を開始。赤身の香りや弾力感を再現し、刺し身として食べることができる。
同社は魚介類の中でも国内購入量が上位のマグロに着目。コンニャク粉や食物繊維などを原料に使用し、2023年夏から1年の開発を経て、マグロ独特の食感を再現した。
国内の飲食店やホテルレストラン向けに販売。今後、要望に応じてコンビニエンスストアやオンラインサイトでの販売を検討する。担当者は「漁獲量が少なく需要が高い魚介類を中心に種類の拡充も考えていきたい」と話す。
世界的な人口増加や経済成長に伴う食生活の変化を背景に、肉や魚などの供給不足が懸念され、食品メーカーは植物などを原料にした「代替肉」や「代替魚介」の開発を進めている。調査会社の富士経済によると、関連商品の30年の世界市場規模は、22年比4倍の6兆5000億円になると見込んでいる。【妹尾直道】
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