定例記者会見に臨む東京都の小池百合子知事=12日、都庁(楠城泰介撮影)

東京都の小池百合子知事は12日に都庁で開かれた定例記者会見で、前回都知事選直前の令和2年6月に自身がカイロ大を卒業したことを認めた大学側の声明の作成に、当時小池氏の周辺にいた人物が関わったとする一部報道について、「記事が出たことは承知しているが大前提が違う。卒業していないと言っておられるが、大学が卒業を認めている」と述べた。

小池氏はこれまでも同様の説明を繰り返し卒業証書も示してきたとして、「選挙のたびにこうした記事が出るのは残念だ」とした上で「卒業を証明するのは大学で、(カイロ)大学が何度も(卒業を)証明している」と強調。文案を小池氏側で作成したとされたことに「大学が意志を持って発出された」と指摘した。

月刊誌『文芸春秋』5月号に掲載された記事によると、2年6月に駐日エジプト大使館のフェイスブックに掲載された小池氏のカイロ大卒の経歴を「証明する」とした声明の作成過程を指摘。

元環境省官僚で当時は小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会事務総長だった小島敏郎氏が公開した手記では、小池氏から文書作成の協力を求められたとしているほか、作成にほかの周辺人物も関わっていたと指摘。小島氏が卒業の事実に関して疑義を示している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。