バスケットボール・山形ワイヴァンズは、約1カ月後にB2リーグの開幕を迎える。過去最高の成績だった昨シーズンを超えるため、今シーズンはどんなスタイルを追求していくのか。週末のB1仙台とのプレシーズンゲームでその一端が示された。

南陽市で行われた今シーズン初の実戦には、新加入の4人を含む13人全員で臨んだ山形ワイヴァンズ。
昨シーズンは初めてプレーオフの準決勝に進出し、過去最高・B2全体の4位だった。
今シーズンはその成績を超えるため、引き続き石川裕一ヘッドコーチが指揮を執り「継続+上積み」を図っていく。

31日の試合では、半数以上が新加入の仙台に対し山形が主導権を握る。
昨シーズンの成功数はリーグ1位・成功率は3位と、飛躍の象徴となった3ポイントシュートは今シーズンも健在。

山形2シーズン目、昨シーズンの成功率は38%を超えた工藤貴哉。酒田市出身、山形3シーズン目を迎えた斎藤瑠偉。そして、新加入ながらキャプテンを任された36歳のポイントガード俊野達彦など、山形が決めた3ポイントシュートは前半だけで9本。
今シーズンもアウトサイドの攻撃を武器に戦っていく意思を明確に示します。

一方、継続した課題となるのが「ゴール下」のプレー。
今シーズンも全体としては身長が高くない中、果敢にリバウンドに飛び込んでいったのは山形市出身・山形2シーズン目の阿部龍星。
外国籍選手に頼らずチームとしてゴールしたでどう対抗していくのか、日本人選手のアグレッシブなプレーが1つのポイントになりそうだ。

試合は第3クォーター、仙台が尻上がりに本来のディフェンス力を発揮し逆転を許すが、山形もいいディフェンスで流れを渡さない。

208センチ、ブラジル代表経験がある新加入のレオナルド・デメトリオがブロックショットを見せると、山形2シーズン目のディフェンスでの貢献が光るホリフィールドはB1でも実績があるスコアラーとマッチアップしても厳しいディフェンスで自由にさせなかった。
全員のディフェンスの意識の高さも見えた山形。結果は1点差で敗れたが、攻守に「期待感満載」の試合内容だった。

(PG#33・俊野達彦選手)
「初めての実戦で、チームのスタイルをみんなが出そうとしていた。負けはしたが、最後まで勝負できたのは経験値としても、自分たちのスタイルを出せたという意味でも、すごく収穫の多いゲームだった」

(石川裕一ヘッドコーチ)
「B1の仙台とやれて多くの収穫があったし、できたところ・できなかったところがはっきりと見えたゲームだったので、修正すべきところはしっかり修正して来週のプレシーズンゲームに臨みたい」

攻撃面では3ポイントシュートだけでなく、攻撃のテンポもより速くなっていたので、見ていてワクワクする試合内容だった。あと1カ月、開幕までの仕上がりが楽しみだ。
山形ワイヴァンズは7日、山辺町で新潟とのプレシーズンゲーム。14日からは青森市で東北6県のチームが出場する東北カップを戦う。

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