「健康のタネ」のコーナーでは今回、「季節の変わり目の肌の対策」について専門医に聞きました。
  
夏から秋にかけてのスキンケアについて街の人に聞くと「乾燥します。スキンケアはあまり変えていないが、変えたい」「何もしてないです。日傘とサングラスだけ」とどのように対策をとってよいのか分からないという声が聞かれました。
 
福山千奈アナウンサー:
「いつも通りのスキンケアをしているのに、なぜか肌が荒れてしまう。それは、季節の変わり目が影響しているかもしれません」
 
季節の変わり目と肌との関係について、福井市城東のくわばら皮膚科クリニック・桑原慎治院長に話を聞きました。
 
まず、夏から秋にかけての肌の変化について桑原医師は「基本的には水分量が減っているのでドライスキンになりやすい。ドライスキンというのは発汗や湿気を保持する皮膚の能力が低下した状態のこと」と話します。
 
夏に比べて秋は湿度が下がり空気が乾燥するため、乾燥した皮膚、つまり「ドライスキン」になりやすくなります。
 
乾燥した肌は、特に紫外線などの外的な刺激を受けやすく、肌荒れを引き起こす恐れがあるため、肌のバリア機能を高めることが大切です。この時期に有効な対策は「(保湿剤を)少なくとも1日2回、お風呂上りと起床時に塗ってほしい。何回塗っても良い」とします。
 
保湿剤をこまめに塗ることで肌のバリア機能を強化し、空気の乾燥などから肌を守ることができるということです。しかし、保湿をするだけでは不十分だと桑原医師は指摘します。保湿をした後に大切なのは、紫外線対策です。
 
日差しは和らいできているとはいえ、紫外線は季節を問わず降り注ぎます。そこで重要なのが、紫外線による日焼けを防ぐことです。
 
くわばら皮膚科クリニック・桑原慎治院長:
「シミやシワの原因の約80%が紫外線に関係しているといわれていて、皮膚がんもできやすくなる。超高齢化社会に入ったいま、紫外線対策は欠かせないポイント」
 
まずは、日傘や長袖などで日差しを避け、適切に日焼け止めを使用することが大切です。日焼け止めなどの紫外線対策グッズにはSPFという表示があり、これは日焼けの原因となる紫外線からの防止効果を示すものです。つまり、数字が高ければ高いほど紫外線による炎症を長時間防ぐことができます。
 
また、紫外線を浴びる場所によって使い分けると効果的だと、桑原医師は話します。「室内にいる人は紫外線を防御するSPFが10から20の日焼け止め、軽いジョギングはSPF30、マリンスポーツはSPF50を推奨している」

ただ、塗る量を間違えるとこの防御力はありません。顔は1グラム(1円硬貨大)、両腕は4グラム(1円硬貨、4枚分)が目安で、日中は2、3時間おきに塗ることを心がけましょう。
 
肌のコンディションはその日の気分を左右するもの。十分な保湿と適切な紫外線対策で、美肌を育みましょう。

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