福岡県久留米市田主丸町の竹野小(児童数105人)で21日、創立150周年記念式典が開かれた。昨年7月の九州北部大雨では校区内で土石流が発生し、同小は約1カ月半、避難所となった。災害を乗り越え、この日集まった児童や地域住民ら約230人は、歴史と未来に思いをはせた。
式典で安藤俊貴校長は「時代の波にのまれながらも、先人が築かれた努力に敬意を表す。その中には昨年の災害とその復興に向けた竹野校区の歩みもある。今後も一丸となり、新たに踏み出す」と述べた。新しい校旗も寄贈された。
児童代表の坂本葵さん(6年)は「耳納連山のふもとにある美しい環境の竹野小。その誇りを胸に、これからも一日一日を大切に過ごしたい」と発表した。
記念講演では、校区マップ作成実行委員会委員長で卒業生の久保山京一さん(70)が「昨年の大雨では誰もが大変な目に遭ったが、昔から山崩れは何回も起き、そのたびに竹野の人々は力を合わせ立ち直ってきた」と地域の歴史を振り返った。その上で「山や川があり、おいしい柿や植木が育ち、山城もある。いい場所だからこそ、繰り返し起きた災害を乗り越えられたと思う」と語った。【高芝菜穂子】
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