地元の林業を支援しながら木のおもちゃを製造している有限会社一場木工所の一場未帆さん。
「木に囲まれる仕事を始めて、『自分は木が好きなんだな』と改めて感じました。木によって色も香りも違うし、実際に触れているとすごく穏やかな気持ちになります。
これから本物の木が求められる時代が来るし、それを伝えないといけないと感じました」
人と木を育む“木育”
12年前、広島県三次市の父の木工会社を継いだ一場さん。
この記事の画像(7枚)商品にならない地元の木材や間伐材を買い取り、林業を支援しながら木のおもちゃを製造している。
一場さんと従業員は全員がママ。
子育ての経験から考案したのが、移動式の遊び場「木育トラック」だ。
この日神奈川県藤沢市で行われたのは、3年かけて製造された木育トラック「manaviba」のお披露目会。
トラックの中には、木でできたホットドックやおにぎり、キッチン用品などが並ぶ。
まるで木のおもちゃの宝箱だ。
子どもたちは、 夏ミカンやリンゴ、レモンなど、さまざまな種類の木に触れ、匂い嗅ぎ、その違いを体感することできる。
また、授乳室やオムツ替えシートも備わっていて、災害時には支援車両にもなるという。
manavibaを体験した子どもや親は「いろいろな木があって楽しかった」「作りも全部優しくて安心して任せられそう」などと話す。
木の魅力を五感で感じよう。
一場さんは「価値を付けていくというか、山には宝物がいっぱいあるということを知ると『木って良いな』と思える。人と木を両方育めるような木育を進めていきたい」と語った。
有限会社 一場木工所
https://www.ichibamokko.com
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