特集は使われなくなった校舎の活用です。閉校した長野市の旧中学校で、9月21日~23日、小学生対象のユニークなキャンプが行われ、久しぶりに子どもたちのにぎやかな声が校舎に響き渡りました。
学校の廊下で鬼ごっこ。
逃げる児童:
「あっ、やべー!」
追いかける大学生:
「待て!」
校庭ではシートを敷いて、水浸しのヘッドスライディング。
松本市から(小2):
「水をまいたり、スライダーで滑ったりするのが楽しいです」
普段、学校ではできない遊びに夢中の子どもたち。
場所はこちら、2023年3月に閉校した旧信更中学校です。
3連休、長野市や松本市の小学生5人が参加して、旧校舎で遊び、寝泊まりするキャンプが行われました。
子どもたちを対象にした野外活動のイベントを開く合同会社「PAIS」が企画した、その名も「廃校へ行こう!」です。
PAIS・福畑皓生代表:
「普段、学校でやっちゃいけないようなこと、やったら怒られるみたいなことは、たくさんあると思うんですけど、それが実現できる機会になったらなと。廊下も走ってみたり、教室の中でラジコンをしたり、『ずっと休み時間』みたいな過ごし方をするのがこのキャンプ」
1年半ぶりに子どもたちの声が校舎に戻りました。
1949年に開校した旧信更中学校。
ピーク時は500人ほどの生徒がいましたが過疎化や少子化で減少し、閉校が決まった2022年度の生徒は20人。
最後の卒業生は6人―。
2023年3月、最後の卒業式と閉校式を迎えました。
74年の歴史に幕を下ろす―。
閉校からおよそ1年半。
市内の任意団体の仲介で市や地元住民から旧校舎と近くの民有林を借りて、今回のキャンプが企画されました。
PAIS・福畑皓生代表:
「長野県に大学の時からいるんですけど、廃校が増えているのは知っていて、使われていない場所とか、そういう場所を使いたいみたいな思いもあって、『子どものにぎやかな遊び声が少なくなっている』みたいな声も聞くことがあるので、笑い声とか、にぎやかな様子がまた戻ってくればなという思いもあります」
キャンプ2日目の22日は朝から雨で、最初は体育館で遊んでいましたが、雨が上がったら校庭へ。
シートを敷いてスライディングを楽しみました。
焼きそばやそうめんの腹ごしらえをした後は、子どもたちが一番楽しみにしていた「逃走中」です。
番組さながらに子どもたちが「逃走者」となり、ボランティアで参加した大学生の「ハンター」から逃げ回ります。
ハンターの大学生:
「ごめんね、見つけちゃったー」
隠れていた児童:
「カメラマン、なに俺の居場所やっているんだよ」
隠れていた児童:
「すごい楽しい、でも、捕まったのは絶対に嫌だ」
「捕まるのは嫌だ」
児童:
「シンバル鳴らそう、シンバル」
逃走しながらいくつか指定された「ミッション」も。
児童:
「あと逃げのびるだけか」
「あ、やべー!」
大学生:
「待て!」
およそ2時間半、子どもたちは校舎や校庭を駆け回りました。
運動の後はー
児童:
「気持ちいい」
ドラム缶風呂で汗を流しました。
夕飯はみんなで串焼き。
児童:
「おいしい!」
市内から(小3)
「廊下走るとか、給食用の台車に乗るとか、これ学校でやっちゃダメなことです、やったんです。(学校でできないことできるのは?)すんごい気持ちいい」
夕飯の後はキャンプファイヤーと花火。
閉校した旧中学校の新たな活用方法を示した今回のキャンプ。会社側は、今後、地域住民も巻き込んだイベントになればと話しています。
PAIS・福畑皓生代表:
「今まで触れてないものに触れる機会もたくさん、剣道の防具を着てみたり、金管楽器を吹いてみたり。初めての挑戦がたくさん見られたので、こちらもうれしく思います。地域の人たちにとっては、祭りみたいに、今年もこの時期か、みたいになってくれたらな。子どもたちと一緒に何かしたりみたいな関わりも今後できたらなと思います」
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