日焼けと傷を防ぐ黒いストッキングを付けた水晶文旦を一つ一つ丁寧に収穫していく=高知県土佐市で2024年10月2日午前10時8分、前川雅俊撮影
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 高知の秋を代表する果物「水晶文旦」の収穫が本格化している。ビニールハウスで栽培される水晶文旦は、9月中旬から11月下旬にかけて高知県内のほか東京や大阪などに出荷され、主に贈答用として流通している。

 高知特産のかんきつ類「文旦」の一種で、黄色く分厚い皮が特徴の「土佐文旦」とは別の品種。薄い緑色の果皮、さわやかな甘さとジューシーさが特長で、果実や果肉が透き通るように美しいことから「水晶文旦」と名付けられた。

水晶文旦は薄い緑色の果皮と透き通るような果肉が特長だ=高知県土佐市で2024年10月2日午前9時51分、前川雅俊撮影
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 日焼けを防ぎ、美しい見た目を保つために、ある程度の大きさになると果実一つ一つに黒いストッキングと同じ素材を使った専用の袋をかける。果皮が傷付きやすいため、袋を外すのは出荷直前になってからだ。

 高知県土佐市の農家、中平(なかひら)吉彦さん(50)のビニールハウスには、20アールの敷地に80本の水晶文旦の木が植えられている。今年は猛暑で日差しが強く栽培に苦労したというが、例年に近い約1万2000個を出荷する予定だ。中平さんは「厳しい条件だったが、みずみずしい水晶文旦ができたと思う。ぜひ、味わってほしい」と話している。【前川雅俊】

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