高校生バレーボーラーが憧れのオレンジコート行きの切符をかけて戦う「春の高校バレー県代表決定戦」が10月12日に開幕する。今大会に出場するのは、6月の県高校総体のベスト8と、各地区予選を勝ち抜いた8チームの、合わせて男女それぞれ16チーム。10月12日に1回戦、19日に準々決勝・準決勝、20日に決勝が行われ、決勝の模様はさくらんぼテレビで放送する。
注目校紹介の4回目は酒田南・男子。新米監督と唯一残った3年生エースが頼もしくチームを引っ張っている。
酒田南高校男子バレーボール部は、地区予選を勝ち抜き2年連続で県代表決定戦に出場する。
チームを率いるのは、百瀬遥(はるか)監督(23)。この春に教員となり、大学のバレーボール部でキャプテンをしていた実績を買われ監督に抜擢された。
(1年生・大場頼斗選手)
「けっこう情熱的な先生で教え方も上手い。わかりやすく教えてくれる」
(1年生・齋藤架選手)
「先生のプレースキルや気持ちは手本になるので刺激を受けている」
(百瀬遥監督)
「監督の正解がもちろんわかっていなくて、一つひとつ向き合いながらやっている。選手を常に見るように心がけていて、私の指摘の仕方でどう反応してくれるのかを常に見るように心がけている」
百瀬監督も、高校時代に目指していたのは春高のオレンジコート。
今から5年前、百瀬監督は鶴岡東のキャプテン、そしてチーム唯一の3年生として県代表決定戦に臨んでいた。
(鶴岡東3年時・百瀬遥監督)
「粘り強さが自分たちの持ち味だと思っているので、『つないでくれたボールは絶対決めてやる』って気持ちでやっている」
高校時代の百瀬監督は、後輩たちの力を信じ、楽しくプレーすることを心がけてチームを引っ張り、たった7人のメンバーでベスト8に入ることができた。
ことしの酒田南も粘り強さが持ち味。目指すのは「サーブから始まるトータルディフェンス」。
サーブで崩して相手の攻撃の枚数を減らし、レシーブで粘って攻撃のチャンスを作る!
攻めのサーブはもちろん、ブロックとレシーブの連携を繰り返し練習し、トータルディフェンスの精度を磨いてきた。
チームを牽引するのは、たった1人の3年生、アウトサイドヒッターでキャプテンの太田零也選手。
持ち味はクロスとストレートを打ち分けるパワースパイク。
(アウトサイドヒッター・キャプテン3年・太田零也選手)
「新しいことよりも、今できること・細かいところをもっと直して着々と得点を取っていく、しっかりチームでつないで1点をつなげられるようにしたい」
6月の県高校総体までは、3年生が8人いてほかの選手がキャプテンをしていたため、太田選手はチームをまとめる難しさを感じていた。
(アウトサイドヒッター・キャプテン3年・太田零也選手)
「自分だけいっぱいいっぱいになれないので、どう変えていくかが大変だった。仲間のコンディションや気分などを気にしつつ、声のかけ方だったりコミュニケーションの取り方だったりをいろいろ変えて頑張ってきた」
高校時代、自分も「唯一の3年生」を経験をした百瀬監督は、太田選手を頼もしく感じている。
(百瀬遥監督)
「“チームの雰囲気を作るために”ということを考えているのか、スパイクが決まったときに鼓舞するようなガッツポーズを見せたりとか、チームメイトへの声掛けで、よりチームを考えて振る舞えるようになった」
太田選手を盛り立てる2年生のスパイカーも頼りになる。
小柄ながらスピードが武器の遠藤彪我(ひゅうが)選手、高い打点からの強烈なスパイクが持ち味の安藤雄大(ゆうた)選手だ。
太田選手が下級生をまとめトータルディフェンスで粘りを発揮し、シード校・撃破をねらっていく。
(アウトサイドヒッター2年・遠藤彪我選手)
「3年生に頼らず、自分がスパイクを決めてチームを盛り上げたい」
(オポジット2年・安藤雄大選手)
「どんな時でも声を出してスパイクをドンドン決められたらとワクワクしている」
(アウトサイドヒッター・キャプテン3年・太田零也選手)
「一番大切なのは楽しむこと。チームの特色を生かし、自分たちのバレーで楽しみながら勝って行きたい」
酒田南の初戦は東海大山形との対戦。
春高バレー注目校紹介、最終回の11日は保護者も一丸となって5連覇をねらう米沢中央・女子。
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