2024年も秋の運動会シーズンが到来。各地の小学校からは本番に向けて練習に励む元気な子供たちの声が聞こえてくる。
しかし、「最近の運動会は昔と変わったなぁ」という声を聞くことはないだろうか。
昔はお馴染みだった、あの目玉種目も今は実施していない学校があるという。子供たちの安全などを考慮して、その在り方や実施種目が変わりつつある「令和」の運動会を取材した。
初めて11月開催を決めた大分市の小学校「とても動きやすい」
この記事の画像(6枚)運動会の練習が始まったばかりの大分県大分市の稙田小学校。
大分市では運動会を10月に開催する小学校が多い。稙田小学校も毎年9月末から10月上旬にかけて運動会を行っていたが、2024年は初めて11月に開催する。
岩尾健太郎教頭は「熱中症対策が主な理由。ことしは特に猛暑日が続いたので、児童の安全を考えて11月開催とした」とその理由について話す。
練習も涼しくなったタイミングで始めた。
運動会の練習を終えたばかりの3年生に話を聞くと「涼しい、とても。汗をかかなくていい」、「とても動きやすい。外でもいっぱい遊べるし、ダンスもとてもしやすいのでいい」、「涼しいから汗をかけるぐらいいっぱい動こうと思う」といった前向きな声が聞かれた。
時間に変化も コロナ禍以降続く「午前中のみの開催」
また、これまでは運動会を朝から午後3時ごろまで行っていたが、コロナ禍では感染対策のため午前中のみの開催としていた。良い面もあったといい、いまも午前中のみの開催を続けているという。
岩尾健太郎教頭は「子供たちにとっても午前中開催ということで、体力的にも非常に負担なく進められるようになった。保護者も日よけ対策の負担が減って気軽に参加してもらえるようになった」とメリットを語った。
また、「練習に必要な時間が短くなるため、ほかの学習時間の確保もできる。教職員の働き方改革も含めて、時間を有効に活用できるようになってきたと思う」とも話した。
昔はお馴染みだった「組体操」「騎馬戦」も現在は行っていない
さらに、令和の運動会は種目にも変化が。
稙田小学校では6年生の団体種目が、2023年までは棒を引っ張って陣地に持ち帰る「棒引き」でしたが、2024年から「綱引き」に変更された。
子供同士の激しい接触を避けて、より安全に配慮して団結力を深める種目にすることが理由だという。
また、昔はお馴染みだった組体操も現在は実施していない。
一部が「表現」という種目の中に盛り込まれているものの、ピラミッドなどの大技は危険なため、行っていないという。
そのほか、騎馬戦もけがをする危険性があることから、4年前から実施していない。
稙田小学校の岩尾教頭は「コロナ禍をきっかけに種目の見直しがあり、現在は子供たちの体力・筋力に合わせたものや、けがの危険性がないものに変更している」と話している。
学校の一大行事も、より安全などを考慮して時代とともに変化している。
(テレビ大分)
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