この夏、ハンドボールの世代別日本代表としてアジアの舞台を経験した神野あいり選手。愛媛の17歳はそこで手にした収穫と課題を支えに、さらなる高みを目指している。
魅力は「全員の力で点を取り守ること」
コート上の選手が「走って、投げて、跳ぶ」、激しい攻防や華麗なシュートが魅力のハンドボール。今治東中等教育学校6年生の神野あいり選手は、中学の体験入学でハンドボールに出会い、競技を始めた。
この記事の画像(15枚)神野あいり選手:
チームスポーツなので、一人じゃなくて全員の力で1点を取る、点を取るだけじゃなくみんなで守るところが魅力的だなと思います。
中高一貫教育で6年間チームメイトと練習を続け、阿吽の呼吸のコンビネーションを作り上げていくのもチームのストロングポイントとなっている。その集大成として臨んだ6月の県高校総体はキャプテンとしてチームを支え、13連覇を達成。先輩たちがつくってきた歴史をつないだ。
神野選手は13連覇のプレッシャーを感じながらも、「個人技が強いみんなで力を合わせたら勝てると信じて戦いました」と話す。
指導する今治東中等教育学校ハンドボール部の扇山貴司監督は、左利きの神野選手を「一瞬のスピード、緩急。そういう部分で今のハンドボールに大切なものをちゃんと持っていると思います」と評価する。
ジュニア世代日本代表として競技会に
身長153cmと小柄ながら、スピードと1対1の強さを武器にチームの得点源に成長した神野選手はこの夏、ジュニア世代の日本代表に選ばれ、韓国で行われた「日・韓・中ジュニア交流競技会」に出場した。
「選考会ではもちろん選ばれるように頑張ったつもりだけど、難しいかなと思っていたので選ばれてビックリした」と話す神野選手。
小柄な体に宿る物怖じしないハートの強さはアジアの舞台でも発揮され、長身選手にもスピードと緩急をつけた動きで対抗した。それでも「日の丸を背負っている分、緊張とプレッシャーが大きくて、最初は思うように体が動かなくて」。3試合に出場し7得点。初めての国際大会で課題と収穫を手にした。
神野あいり選手:
相手も大きくて通用しない力不足のところも見つかったし、逆にディフェンスで背の高い相手に通用することもわかりました。
より高いステージで挑戦をしたいと、卒業後は県外の強豪大学を目指していて、その先には実業団でのプレーも視野に入れている。
「どんなことがあってもあきらめずに挑戦し続けること、明るく前向きに挑戦し続けたら絶対力になる」。挑戦を支えるのは、尊敬する先輩の言葉だ。
「今回すごく良い経験をさせていただいたので、これから大学や実業団に入っても日の丸を背負って出場できるようにがんばりたいと思っています」と意気込みを語る神野選手。
一つ一つの経験を自信に変えて、神野選手はこれからも「明るく前向き」に挑戦を続ける。
(テレビ愛媛)
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