10月15日に公示され、12日間の短期決戦が始まった衆議院議員選挙。〈新潟2区〉は初対決となる前職2人に新人が割って入り、三つ巴の構図となっています。
【新潟2区(届け出順)】
菊田真紀子 候補(55) 立憲・前
細田健一 候補(60) 無所属・前
井上基之 候補(44) 維新・新
■前職2人に新人が割って入る三つ巴の戦い
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「結局、自民党は、この政治改革を断行する覚悟も、やる気もございません」
【無所属・前職 細田健一 候補】
「今回の選挙戦の最大の争点は、私ども自公の連立政権にお任せいただけるか、あるいは野党の皆さんに負けているのか」
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「皆さん、政治に無関心でいられても、無関係でいることはできないんです。今回、古い政治を打ち破る。これを掲げさせていただきました」
区割りの変更により、初対決となった前職2人に新人が割って入る三つ巴の戦いとなった新潟2区。公示直前に激震が走り、波紋が広がる中での幕開けとなりました。
■立憲・前職 菊田候補 “7期21年の経験”生かす
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「はからずも、この新潟2区、全国注目の裏金議員と言われた人の選挙区として注目されることとなりました」
三条市の事務所であげた第一声では、自民党の政治資金問題を厳しく批判した菊田さん。
「政治への信頼を取り戻す」として、政治改革をはじめ、景気対策や教育の無償化などの子育て支援にも力を入れたいと訴えます。
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「政治改革がまず一番だと思っているが、さらには子ども子育て支援・教育の無償化・農家の皆様への戸別所得補償制度の復活等々を訴えていきたい」
議員を県内最長の7期21年務め、党の要職にも抜擢されるなど、その安定感は抜群の菊田さん。
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「さっきは右折したけど、今度はまっすぐ行って橋を渡って…(スタッフへ)中之口!中之口!ナビしながら、ウグイス指導しながら…1人何役」
積み重ねてきた経験を生かして、自ら陣営を引っ張ります。
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「自民党・派閥・裏金問題で政治への信頼が失墜しました。今こそ、まっとうな誠実な政治を取り戻してまいりましょう」
誠実な政治を取り戻す…。菊田さんは政権交代を果たしたものの、わずか3年で下野した旧民主党政権時の苦い経験も大きな武器としたいと話します。
【立憲民主党・前職 菊田真紀子 候補】
「経験って、この世界は重いから、野田さんを先頭にして失敗した経験も、二度と皆さんの信頼を裏切ることはないという決意を訴えたいと思う」
■無所属・前職 細田候補 “反省と感謝”胸に戦う選挙戦
政権交代に向けた決意を語る菊田さんに対し…
【無所属・前職 細田健一 候補】
「このようなことが生じてしまったこと、深く深く反省し、そして二度とこのようなことを起こしてはならないという強い決意のもと、今後、身を処していく所存であるということ」
公示直前に自民党から公認されないことが判明し、無所属で出馬した細田さんは、政治資金の不記載をめぐる問題についての決意を述べてから選挙戦をスタート。
それでも…
【無所属・前職 細田健一 候補】
「厳しい状況だとは思いますが、その一方で、地元など色々長年にわたる支援者の方とか集まっていただいたので大変心強かった」
党の公認はなくとも、県連の推薦を得て、自民党所属の候補として戦うと話す細田さん。県議などを中心とした支援体制も構築されています。
そのバックアップは食事の面でも。
【無所属・前職 細田健一 候補】
「(昼食の)時間がなくなっちゃった。支援者の方が作ってくれたおいなりさんがあるから、それをちょっと中で。行儀よくないですけど、ちょっとつまむような感じになる」
一時は出馬の有無についても検討せざるを得ない状況に陥った細田さんは、感謝の思いを持って選挙戦に臨んでいました。
【無所属・前職 細田健一 候補】
「変わらず、色々とがっちりと支援体制を組んでいただいているので、そこは本当にありがたい」
反省と感謝の思いを胸に、選挙戦初日を迎えた細田さん。
【無所属・前職 細田健一 候補】
「弥彦村の観光振興、佐渡金山の世界遺産登録をてこにした弥彦村の観光振興」
地域の実情に合わせて、訴える政策を変えながら自公政権の継続の重要性も訴えます。
【無所属・前職 細田健一 候補】
「こういう産業振興・農業振興、あるいは震災の復興。これができるのは、我々、与党の連立政権なのか、野党の皆さんなのか。これができるのは、我々、連立与党、自民党・公明党しかいないんじゃないんでしょうか」
■維新・新人 井上候補 県内初“維新の議席”獲得へ奔走
経験豊富な前職2人に対し、今回、国政選挙初挑戦となるのが、日本維新の会の新人井上さんです。
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「新人ということもありますから、まずは知っていただくということも大事だと思いますし、直接、有権者の方々とふれあえることは大事にしていきたいなと思っている」
新潟市西区出身で社会福祉法人の理事長も務めていることから、党の支援だけでなく、友人や知人の協力を得ながら選挙戦を戦っています。
訴えるのは政治の刷新感です。
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「これまで、この新潟2区には日本維新の会という選択肢はございませんでしたけれども、古い政治を打ち破る、自由民主党・立憲民主党という、このなれ合いの政治に対して、しっかりと新しい選択肢を示すということ」
自身も高校生の息子を持つ父親として、教育の無償化や社会保険料の減免など、現役世代や次世代に向けた将来への投資の重要性を各地で訴える井上さん。
その訴えにも、つい熱が入ったようで…
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「ちょっと力が入ってしまって、各地での第一声のスケジュールが押してしまっているので、ちょっと巻きで進めたいと思います」
時間がないながらも、スケジュールを調整してありついた昼食では…
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「意外と昭和な感じが、政治って。カツカレーとかね」
“カツ丼”で験を担ぎ、県内初の維新の議席を獲得すべく支持拡大に奔走しています。
【日本維新の会・新人 井上基之 候補】
「2区全体に関しては、無党派層政治に興味・関心を持てていない、あるいは今回の裏金問題にも象徴されるように、政治に呆れとか諦めとかを感じてしまっているところには、しっかり声を訴えていきたい」
自民党の公認問題で大きく注目されることになった新潟2区。果たして軍配が上がるのは…投開票日まで熾烈な戦いが続きます。
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