世界一高いエベレストの頂上で、宇宙に手が届きそうな紺碧(こんぺき)の空がカメラにとらえられた。
撮影した写真家の上田優紀さんは、ここに到着するまで困難の連続だったと話す。
体力的にも精神的も追い詰められたという上田さんだったが、無事登頂し映像を撮影できたという。
困難を乗り越え…“唯一無二の光景”
ヒマラヤ山脈のエベレストで、荒々しく吹きつけるブリザードの中、“命のロープ”をつかみながら1歩ずつゆっくりと登っていく人がいた。
この記事の画像(11枚)“自然の猛威”との戦いの果てに写真家の上田優紀さんが撮影したのは、標高8000メートル以上の世界一高い山、エベレストの頂上からの光景だ。
エベレスト登頂を振り返り、上田さんは「上を見上げると宇宙空間なので、黒く濃厚になっていく。自分よりも高いものは何もないという場所だとこういう風景なんだなと」としみじみと語っている。
しかし、この絶景への道のりは“危険の連続”だったとのことで、「クレバスという氷河の裂け目に落ちたのはあった」という。
なんと一時、クレバスに落下し、宙づり状態になってしまったのだ。
さらに標高7000メートルの地点では、ほぼ垂直の氷の壁を目の前にして、「精神的にも体力的にも、ものすごくしんどいし、酸素不足だったとかでかなりしんどかった」という。
世界で一番宇宙に近い場所
そして、約1カ月半かけてたどり着いたエベレストの頂上からの「超貴重映像」がこれだ。
眼下に広がるヒマラヤの山々に見上げると、宇宙に今にも手が届きそうなほどの紺碧の空が広がっていた。
過酷な登頂を決意した動機について、上田さんは、「僕が未知の風景を伝えることで、人の心を豊かにしたいという思いがあるけど。名前は知っているけど、どんな形の山かもわからない、それは面白いなと思って、それで撮影に行った」と答えている。
(「イット!」 10月23日放送より)
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