再整備が進む千葉市中央区の千葉公園で、広大な芝生広場やスケートボードといったアーバンスポーツ用のトラックなどが整備された新たな憩いのエリアが26日にオープンする。民間の収益施設を設けて維持費に充てる「パークPFI」制度を千葉市として初めて活用して整備。市の財政負担を抑えつつ、公園の魅力向上や千葉駅北エリアの活性化につなげたい考えだ。

新エリア「芝庭」は、野球場の跡地周辺を活用。8千平方メートルの芝生広場をメインに、競技用自転車やスケートボード向けの起伏があるコース「パンプトラック」のほか地産地消のレストランやカフェ、子供たちが気軽にアートなどを学ぶ「YohaSの寺子屋」、雨天時もイベント可能な屋根付きの広場などが設けられた。

「いつでも だれでも くつろげるわたしの芝庭」がコンセプト。雨水を一時的にためてゆっくりと地下に浸透させることで洪水を防ぐ植栽スペース「レインガーデン」や壁面緑化など、環境にも配慮されたエリアとなっている。

千葉公園では、すでにドーム形自転車競技場「TIPSTAR DOME CHIBA(ティップスター ドーム チバ)」などの供用が始まっており、芝庭のオープンでさらなるにぎわいの創出を目指す。民間の活力を生かして非効率な公共事業の質を高め、財政負担の軽減も図る。

千葉市の神谷俊一市長は11日の定例会見で「市の中心部の貴重な緑のオープンスペースだ。多世代の方に足を運んでもらい、楽しめる場所にしていきたい」と来場を呼び掛けた。

運営する大和ハウス工業のグループ会社、大和リース(大阪市)の担当者は「地元の方それぞれが自分の庭のように活用してもらい、くつろいでほしい」と話した。

芝庭のオープンに伴い、27日~5月6日にはパンプトラックを走る体験会や、キッチンカーの出店などの記念イベントが開かれる。(松崎翼)

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