朝晩が冷え込んできてようやく秋の深まりを感じられる時期となったが、最近「のどの痛み」や「鼻水」など、風邪のような体の不調に悩まされていないだろうか?もしかしたらこれが「秋のアレルギー」かもしれない。患者が増加している耳鼻咽喉科の医院を取材した。

猛暑で生育した草木による“花粉”

岡山市南区にある「みやはら耳鼻咽喉科」には、この日も朝から鼻やのどの症状を訴える人が続々と来院した。来院した人は「急なのどの痛みと鼻水が止まらなくなった」「鼻水が出たり、くしゃみが出たりしてアレルギーがあるので受診した」と症状について話してくれた。

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みやはら耳鼻咽喉科の宮原孝和理事長は、「2024年は例年に比べて、受診が10月に入って多いように思う」と話す。

暑い夏が終わり、朝晩と日中との気温差が大きくなってくるこの時季に発症する人が多い「秋のアレルギー」。2024年、特に注意したいのが2つのアレルギーだ。

まず1つ目は「秋の花粉症アレルギー」だ。宮原理事長は「2024年は猛暑で、夏に草木の生育が良かったので、秋の花粉(草木花粉)に対する症状が強めに出ている印象」と話す。

秋に飛ぶ「草木花粉」で代表的なブタクサなどは、春に飛ぶ「樹木花粉」で代表的なスギと比べて花粉のサイズが小さめ。そのため花粉が鼻を通り過ぎて、のどや気管まで入り込みやすく、春と比べて、のどに痛みや違和感を訴える人が多いという。

日々の寒暖差にも注意

2つ目は「寒暖差アレルギー」だ。2024年は記録的な猛暑が続いたが、10月に入ってからは急に冷え込んだ日もあり、日々の気温が乱高下。体感の温度差が7度以上になると自律神経が乱れ、寒暖差アレルギーを発症しやすくなると言われている。

岡山放送の中塚美緒アナウンサーも気になる鼻炎の症状があったため検査してもらったところ、秋花粉のアレルギー反応はなし。どうやら気温の変化が原因のようだ。宮原理事長は「温度変化、環境変化で鼻炎の症状が出る。ぴったり一致している」と話す。

対策心がけ症状緩和へ

少しでも症状を緩和するための対策について宮原理事長は「秋の花粉は雑草が多いので、スギ花粉のような飛び方はしない。ジョギングや通勤のルートを変えられるのであれば、草木がないコースを選択するだけでもかなり違う」と語った。

寒暖差アレルギーを防ぐためには、体に感じる温度差を小さくするため、太い血管が通る首、手首、足首をマフラーや分厚い靴下でガードし、効率よく血流を促進し温めることなども大切だ。

「風邪のような症状が長引くな…」と感じたら、医療機関を受診し、しっかりと対策するよう心掛ける必要がある。

(岡山放送)

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