県内2つの選挙区で6人が立候補した衆院選は、いずれも立憲民主党の前職が当選を果たしました。「政治とカネ」の問題が最大の争点となった中、投票率は約56%と戦後最低となりました。

佐賀1区の開票結果です。
立憲民主党の前職、原口一博さんが自民党の前職、岩田和親さんに1万6000票以上の大差をつけ、10回目の当選を果たしました。
小選挙区4連勝となった原口さん。
選挙戦では、去年公表した悪性リンパ腫からの完全復活をアピール。自民党の裏金問題も強く批判し、圧倒的な得票数で一騎打ちを制しました。

【10選立憲民主党・原口一博氏】
「完全復活してこうやって愛する佐賀の皆さんとともに勝利を祝えたことがなにより。日本全体を再建して独立国家としてのふさわしい日本、そして日出ずる国の衰退から成長に、ここをきっちりやって国民の命と暮らしそして平和を守っていきたい」

一方、背水の陣で臨んだ自民党の岩田さん。
県農政協議会などの推薦を受け組織戦を展開しましたが、大差での4連敗。
それでも、比例九州ブロックでの復活当選となりました。

【比例復活・自民党 岩田和親氏】
「正攻法で政治の信頼回復のために政治改革をまずは訴え、現実的・具体的な政策を真っ向から訴えて戦い抜いたと自分では思っている。一人一人の支援を頂いた皆様に本当に心から感謝を申し上げる」

佐賀2区の開票結果です。
立憲民主党の前職、大串博志さんが自民党・前職の古川康さんに約1万9000票の大差をつけ、7回目の当選を果たしました。

党の幹部として全国の応援に回ったため、“本人不在”の選挙戦となった大串さん。
それでも、地道に積み上げた有権者の信頼は揺るがず、小選挙区で3連勝を収めました。

【7選・立憲民主党・大串博志氏】
「電話一本で大串博志という活動の方針はどんなに私が忙しくても、全国飛び回らなくてはならなくても少しでの時間でもあったら見つけて佐賀に帰って、佐賀の皆さんの声を聞かせてもらって、その声を国会に届けていく。この基本線は絶対にぶれることなく今後もしっかり続けていきたい」

また、選挙中は、妻・佳子さんがフル回転しました。

【妻・佳子さん】
「大串は皆さまの代弁者として国会に行かせていただくものと思っております。本当にありがとうございました。どうかこれからもよろしくお願いいたします」

一方、3連敗となった自民党の古川さん。
日付が変わった午前1時過ぎ、比例九州での復活当選を果たし、遅くまで残った支援者と喜びを分かち合いました。

【比例復活・自民党古川康氏】
「まさに今回の勝利は逆転満塁サヨナラホームランだったという風に言える。地域の活動が足りなかったことと私自身が何をしてるのかということの発信力が足りてなかったということの両方かなという風に思っている。そういったものを今後の活動の改善につなげていきたい」

共産党・新人の井上祐輔さん。
初の国政選挙への挑戦でしたが、苦しい選挙戦となりました。

【共産党・新人 井上祐輔氏】
「まずは支持をいただいた皆さん、そして支援をしていただいた皆さんに心から感謝を申し上げたい。この間、選挙戦で訴えてきた公約、この実現に向けてまた今後も頑張っていきたい」

参政党・新人の下吹越優也さん。
31歳という若さでの挑戦でしたが、支持を広げることはできませんでした。

【参政党・新人 下吹越優也氏】
「残念な結果ではあったが私が今回出る目的の一つとしては本当に佐賀県の方に参政党を一人でも多くの方に知ってほしいなという思いで今回出た。来年にはまた参院選もあるし我々の戦いはこれからもずっと続いていく」

県選挙管理委員会によりますと今回の衆院選の投票率は55.99%で、前回を2.5ポイント下回り戦後最低となりました。

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