11月に入る中、待ちに待った「秋の味覚」が到来だ。5日朝、福島県いわき市の漁港に「サンマ」が今シーズン初めて水揚げ。震災後2番目に遅い“秋の便り”となったが、不漁が続くサンマに明るい兆しもみられ、港は活気に包まれた。
日の出前のいわき市小名浜港。今シーズン初めて水揚げされたのは、秋の味覚・サンマ。いわき市の漁船が、北海道襟裳沖で獲れた50トン余りのサンマを届けた。
第十一権栄丸の森田毅漁労長は「やっとあげられたなって感じだね。福島県内の皆さんに美味しいサンマ食べてもらいたい」と話す。
震災後では、2021年の12月に次ぎ2番目に遅い初水揚げだが、去年と比べると漁獲量は約4倍に。サイズは去年よりも少し大きい中型で、競りでは1キロ当たり360円から407円と、2023年までと同じような価格で取り引きされた。
「大変鮮度が素晴らしいサンマです。どうぞ今年初水揚げのサンマ入荷いたしました」
水揚げされたサンマはさっそく市内の店頭へ・・・おのざきの小野崎幸雄さんは「今年は11月なんですけども、型はまあまあいい方だと思いますね。地元の魚屋としては、サンマの水揚げは待ち遠しかったですから、やっと入ってくれたなということで、ありがたいです」と話す。
待ちに待った「初物」を味わおうと、多くの人が買い求めていた。
買い物客は「佃煮とか、塩焼きとか、大根おろしで食べるの」「毎年贈ってるもんですから(いわきのサンマを)待ってるんです」と話す。
おのざきの小野崎幸雄さんは「魚全般的に水揚げが少なくなってますので、こういう時に『浜にサンマが入った』っていうと浜が活気づきますから。そういった意味では大変ありがたいですよね」という。
サンマの水揚げは今後も1ヵ月ほど続く予定で、不漁だった2023年と比べ、2024年は一定の漁獲量が見込まれている。
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