花の美しさを長く保ち、フラワーロスの解消を目指します。
ほのかに、そしてあたたかな明かりを灯すろうそくの炎。
そのろうそくの表面には、色鮮やかな模様が。
実はろうそくの表面に、美しさをより長く楽しむためのある工夫が。
10月に東京・日本武道館で行われた歌手・木村カエラさんのコンサート。
会場の外には、ファンやアーティスト仲間から贈られた祝い花がずらりと並んでいます。
それぞれの思いが込められた色とりどりの花。
お客さんの中には、花そのものを写真に収める人も。
そして、コンサート終了後、何やらスタッフたちが祝い花の回収を始めました。
実は、木村カエラさんが所属するソニーミュージックグループでは、今年6月から所属アーティストのライブやイベントに贈られた祝い花を回収して、ドライフラワーなどに加工する活動をスタート。
これまでに、ミュージシャンの緑黄色社会やお笑い芸人の錦鯉など、11公演で200kg以上の花を回収しています。
これまで祝い花はイベントの終了後、ほとんどが廃棄されていましたが、それを様々な形で再活用することでフラワーロスを解消。
花をむやみに捨てることなく、美しさをより長く楽しめるよう、ソニーグループを挙げて取り組んでいます。
武道館で回収された花は約100kg。
贈った人、受け取った人の思いを大切に、花びら一枚も決して無駄にはしません。
この日、ソニーグループの会議室で行われていたのは、フラワーキャンドル作りのワークショップです。
祝い花の再活用と社員のサステナビリティー意識の向上のために催されたこのワークショップ。
思い思いの花びらを手にフラワーキャンドルの作成に取り組みます。
どのキャンドルも個性豊か。
花のアレンジができたら、最後にろうを流し込み、冷めて固まればフラワーキャンドルの完成です。
ワークショップに参加した人は「楽しいです。お花がかわいいので、どう入れてもきれいになってくれる」「私も結婚式を挙げたばかりなんですけど、確かに(もったいない)なって思っていたことに積極的に取り組みをしていて良い活動だと思います」「確かに花はどんどん捨てられていくものなので、こういう生かし方はとても良いと思います」と話しました。
再活用の方法はこれだけではありません。
営業終了間近、都内の映画館のロビーで行われていたのは、映画の宣伝用ディスプレーの設置作業。
ディスプレーの周りに、回収された祝い花で装飾が施されています。
映画「ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US」の主人公の夢がフラワーショップを開業することで、ストーリーにマッチしていることから祝い花をプロモーションに再活用。
思いのこもった花のディスプレーで、映画ファンを楽しませます。
ソニー・ミュージックエンタテインメント サステナビリティ推進部の神山薫さん:
花が廃棄されていることを前から問題に感じている社員もいた。まだ全てのライブで回収できているわけではないので、回収の数を増やして、なおかつ活用の手段をこれからも増やして広げていきたいと思っています。
花の美しさを、より持続可能なものに。
ソニーでは今後、グループだけでなく他のエンタメ企業にも活動を広げ、フラワーロス解消に取り組みたい考えです。
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