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<甘いものが好き。疲労体質の改善には、糖質よりもアルカリ性食品がいいとも聞くけれど...。読者から寄せられた食の疑問や悩みに、長年高齢者医療に携わる精神科医の和田秀樹医師に回答してもらった>
健康で若々しくいられるために、病気予防や運動以上に気になるのが日々の食生活。脳の老化を防ぐのに最適な食べ方は? 骨や筋肉を若く保つ食材って? 体重が、血糖値が気になる場合の食事法は?
長年高齢者医療に携わる精神科医の和田秀樹医師に、読者から寄せられた質問に答えてもらった。
質問
疲れやすい体質です。偏食しているわけではないですが、実家暮らしだった20代の頃のようにバランスのいい食事が取れず、嫌いだったものは全く食べなくなりました。毎日砂糖の入ったおやつを食べます。甘いものが好きで楽しみなので、できればおやつはやめずに食生活を改善できないでしょうか。疲労体質にはアルカリ性食品がいいのですか。
──47歳女性(事務職、長野県)和田秀樹医師の回答
おやつは悪くないと思います。ただ、3時のおやつというように食べる時間帯は工夫したほうがいいと思います。
実は3時から4時はすい臓の働きが最もいい時間帯なので、炭水化物がエネルギーに変わりやすいのです。できればそのくらいの時間帯におやつを取ってください。また甘いものが楽しみだということは、それを食べることで免疫力が上がっている可能性もあります。
疲れの原因として、ストレスや睡眠不足も考えられるのですが、体質だとおっしゃるのなら、やはり栄養の偏りも重大な原因の1つです。ビタミンB群は疲労にいいとされていますし、不足すると疲れやすくなります。カルシウムや鉄分の不足も疲労につながるので積極的に取ってください。抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eも疲れの原因になる活性酸素を防いでくれます。
1人暮らしで、どうしてもそれらの入った食材を取るのが難しいのなら、サプリメントでの栄養摂取でも、取らないよりはずっといいと思います。あと年齢を考えると更年期障害の要素もあるかもしれないので、ホルモンバランスの検査も一度なさることをお勧めしたいと思います。
──和田秀樹(精神科医)
和田秀樹
HIDEKI WADA
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京科学大学(旧・東京医科歯科大学)非常勤講師、立命館大学生命科学部特任教授。主な著書に『80歳の壁』『「70歳の壁」を乗り越える老けない食べ方』などがある。
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