12月23日は福島県内の公立のほとんどの小中学校で終業式が行われた。終業式と言えば“通知表”を思い浮かべる人も多いと思うが、福島市の学校現場ではいま変化が起きている。
<公立小中学校で終業式>
福島市の月輪小学校で行われた2学期の終業式。
全校児童109人が体育館に集まり、2学期の思い出や今後の抱負などを発表した。
1年生の柴山柊華さんは「引き算カードで練習して、すらすらできるようになりました」と発表、6年生の小野陽希さんは「中学校に向けて小学校の学習のまとめを頑張っていきたいです。そして残りの学校生活で、友達とたくさんの思い出を作っていきたいです」と話した。
<通知表は年2回に>
終業式後の教室では…。
終業式後の学活の時間。この小学校では今年から冬休み前の通知表交付がなくなったという。3学期制の月輪小学校は、これまで学期末ごとに通知表を渡していたが、2024年から9月と3月の年2回に変更した。その背景にあるのが、教職員の働き方改革だ。
<教員のなり手不足が課題>
福島市教育委員会によると、国などが「残業時間」の上限とする月45時間を超えた公立の教職員は、全体の3割近くを占め授業の準備などに追われている。
そのような忙しさが教職員の“なり手不足”にもつながっているとみられ、「働き方改革」は待ったなしの課題に。
<こどもと向きあう時間を確保>
福島市教育委員会は対策を進めていて、月輪小学校で採用された通知表の“2期制”もその一環だ。福島市教育委員会・穂積浩学校教育課長は「一番は教員の仕事を減らすことによって、教員が楽になるのではなくて、子どもとしっかり向き合ったり授業の準備をしたりっていう、そういう時間を確保するために取り組んできました」と話す。
<教育現場の反応>
通知表がない終業式に現場の教職員は…。
月輪小学校6年生担任の佐藤智子先生は「12月は学期末でバタバタしちゃうんですけど、子どもたちと卒業に向けて色んな事に取り組みだすことができたので余裕をもって(終業式を)迎えることができたかなと思います」という。
一方、子ども達は…「(通知表交付されなくて)嬉しいです。成績とかが悪くて宿題とか増やされたりするかもしれないからちょっと」「算数とか国語のテストがちょっと心配だったので早く見たいです。成績を」などと話す。
月輪小学校では通知表の回数が減った分、1回あたりの内容を充実させ、子どもと保護者に伝えていく予定だ。
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