福岡県久留米市に拠点を構える指定暴力団「道仁会」が27日、新会長の継承式を行いました。

警察は今後の組織運営に変化が出るか動向を注視するとしています。

27日午前、久留米市内の施設には指定暴力団「道仁会」の組員たちが集まり、新会長の継承式が行われました。

これまでトップを務めた四代目・小林哲治会長(68)から五代目会長に指名された福田憲一理事長(54)に組織の実権が渡されたといいます。

道仁会は1971年に結成され、数々の抗争を繰り返し、その勢力は福岡県南部の筑後地区のほか佐賀、熊本、長崎にまで拡大しました。

1986年には山口組と衝突、死者9人を出す抗争に発展しました。

そして2006年、道仁会は三代目会長の人事をめぐって組織が分裂。脱退した組長たちが福岡県大牟田市に結成した「九州誠道会」と抗争を繰り広げました。

2007年には道仁会の三代目会長が射殺されたことで抗争はさらに激化。同じ年の11月には佐賀県武雄市の病院で「九州誠道会」の関係者と間違われた一般人の入院患者が「道仁会」の組員から銃撃され殺害されました。

組織の分裂や警察の度重なる取締りを受けながらもいまだ勢力を保ち続けています。

捜査関係者などによると、五代目を継承した福田新会長は、豊富な資金力と実行力で自ら率いる福田組を道仁会の中核を担う一大勢力にまで拡大させた人物だといいます。

一方で、小林前会長は、いわゆる相談役の立場で組織に残るということで、警察は、今回の代替わりが組織運営にどのような変化をもたらすのか注視していくとしています。

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