東北大の冨永新学長は国際卓越研究大学の正式認定に強い意欲を示した(5日、仙台市)

1日付で東北大学学長に就任した冨永悌二氏が5日、仙台市内で記者会見した。東北大は政府の大学ファンドの運用益で支援される「国際卓越研究大学」の初の認定候補となった。冨永氏は「日本をけん引する研究大学としてさらに発展する決意だ。卓越大の最終認定の獲得に注力したい」と抱負を述べた。

卓越大の正式認定に向けて現在、文部科学省の有識者会議と意見交換をしながら体制強化計画を練り直している。冨永氏は「かなり審査は進んでいる。少し課題は残っているので今後対応していく」との認識を示した。

東北大が策定した計画の第1次案では、民間企業からの研究資金の受け入れ額を25年後に現状の約10倍に増やすなど野心的な成果指標が盛り込まれている。達成を疑う見方に対し、冨永氏は「きちんと筋立てをして出した数字であり、達成できない目標とは考えていない」と述べた。

冨永氏は東北大医学部を卒業後、脳神経外科分野を歩み、2019年に東北大副学長・同大病院長、23年に理事と共創戦略などを担当する副学長に就いた。卓越大の認定に向けた計画策定にも携わった。学長任期は6年。

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