傘をさして足早に横断歩道を渡る人たち=大分市で2024年6月17日午後5時18分、石井尚撮影

 梅雨時期に「やる気が出ない」と感じる人は約6割――。食品大手の明治が20~60代の働き手2000人を対象に実施した体調管理に関する調査で明らかになった。6月も後半となり、九州などで遅い梅雨入りの便りも聞こえてきた。気圧の変化や寒暖差に体が付いていかないのか、調査からは人知れず不調を抱える人が多いことも分かった。

 調査対象者に「梅雨時期の体調に関する困りごと」について尋ねたところ(複数回答可)、「やる気が出ない」が最も多く59・6%だった。次いで「不調に対する対処法が分からない」(48・7%)▽「不調を感じる」(48・1%)▽「仕事のパフォーマンスが下がる」(41・9%)と続き、心身の調子がすっきりとしない様子がうかがえた。

 働き方の多様化で広がったリモートワークが体調に与える影響も尋ねた。リモートワークを「週1日」以上実施すると回答した全体の4分の1程度の人を対象に体調の変化を聞くと、「仕事のやる気が出ない」「周りの目がなくなり、体調を崩しても仕事をしてしまう」と回答した割合が約4割に達した。20代に限ると5割を超え、他の年代に比べて高い傾向だった。

 また、リモートワークに限らず、「体調を崩しても隠して勤務した」と回答した割合は全体で71・0%におよび、中でも30代女性は81・2%に上った。

 一方、自身で取り組んでいる体調管理術についても自由回答で聞いた。すると、「よく寝る」「階段を使って歩く」「食事管理アプリで食生活を管理」などといった睡眠や運動、食事に関する事例が寄せられた。

 明治は「毎日の生活リズムを整えることが体調管理の第一歩であり、生活習慣として定着させることで高められる」としている。

 調査は4月26~28日にインターネットを通じて実施した。【嶋田夕子】

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