約30分の間に同じ場所を何度も行き来する男。
防犯カメラは、男が放火殺人に至るまでの執拗な行動を捉えていました。
男が火のついた何かを投げ込んだのは、大阪市西成区にある集合住宅です。
その後、建物から炎が噴き出る様子を見て、慌てたように現場を離れようとする男。
殺人と現住建造物等放火の疑いで10日に逮捕された、清掃員の新居田信義容疑者(60)です。
事件が起きたのは、6月9日の早朝。
この火事で、集合住宅の2階に住む牧田奈々絵さん(48)が急性一酸化炭素中毒で死亡しました。
FNNが入手した付近の防犯カメラ映像では、青いチェック柄のシャツを着た新居田容疑者が、辺りの様子をうかがいながら集合住宅に歩み寄り、窓から室内に何かを投げ入れると、その場をあとにする様子が捉えられていました。
新居田容疑者が次に現れたのは約10分後。
今度は自転車に乗り、住宅のほうを気にしながら通り過ぎると、約30秒後には来た道を引き返していきました。
この時、建物にはまだ異常はありません。
そしてさらに3分後、またしても現場に現れた新居田容疑者は、火が付いていると見られる何かを再び窓から投げ入れ、立ち去りました。
やがて、窓から煙が上り、建物が燃え始めました。
そして周辺の住民らが集まりだした所で現れたのが、新居田容疑者です。
映像には、偶然通りかかった風を装い、ぼうぜんとする住民を慰めるかのように背中をさする様子も記録されていました。
最初に現れてから、ここまで約30分。
現場に現れては消えてを繰り返しながら犯行に及び、住宅が火に包まれるまでを見届けた新居田容疑者。
警察の調べには「全く身に覚えがありません」と話し、容疑を否認しています。
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