3連休最終日、各地で大雨となっています。
群馬・沼田市にある「吹割の滝」付近では川が増水し、一時22人が取り残されました。

このニュースについて、川原浩揮気象予報士に詳しく聞きます。

──吹割の滝辺りの水位の変化はどうだった?
かなり短い時間に一気に川の水位が増水した状況がありました。
少し上流にある観測点の水位のデータを見ると、わずか30分の間に50cmも水位が増えた時間帯がありました。

──なぜ一気に増水した?
現場付近は実はあまり雨が降っていませんでしたが、川の上流部分にかなり活発な雨雲がかかりました。
15日午前0時から見ると、14日夜からかなり雨が降り続いていましたが、あまり強い雨ではありませんでした。
しかし、午前4時過ぎに通る雨雲がかなり強い雨を降らし、このあと活発な雨雲がかかり続けたことから、一気に川に流れ込んで増水したとみられています。

──増水なども心配だが、関東の今後の天気は?
15日午後4時半時点の関東の上空の様子を見ると、雷が発生しているエリアが神奈川県の西部にあります。
関東北部でも、山沿いを中心に活発な雨雲がかかっていて、このあたりは発雷確率が高めに予想されていましたが、15日夜いっぱいは関東全域で雷注意報が出ているため、十分ご注意ください。

──14日に線状降水帯が長崎・五島地方で発生したが?
14日午前7時50分辺りに、五島地方に線状降水帯が発生し、この辺りでは7月としては観測1位となる1時間85.5mmという雨も観測し、まとまった雨が一気に降りました。

──この大雨の原因は?
この時間帯の雨量レーダーを見てみると、活発な雨雲がかかっていて、その後もずっと同じ場所で、線状に強い雨が降り続いている様子がわかります。
ずばりこの辺りに梅雨前線がい続けたという雨になっています。
この時期は梅雨の末期に入り、流れ込んでくる空気もより暖かく湿った空気が入ってくるため、前線近くや少し離れた場所も含めて大雨になる傾向があるため、十分に注意していただきたいと思います。

──山など斜面に雨がたっぷり含まれると思うが、川の増水にも注意が必要?
少し時間差があってから川の増水が始まることがあるため、上流に強い雨が降っている場合、地図などをご覧いただいて、気になったら十分警戒していただきたいです。

──今後の天気は?
17日ぐらいから天気の雰囲気がガラッと変わりそうです。
梅雨前線が北上していくため、17日ごろから雨の時期がいったん収まるのではとみられています。

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