16日午後1時前、東京・大田区の都立高校で激辛チップスを食べた高校生15人が体調不良を訴え、14人が病院に搬送されました。

体調不良を訴えたのは、東京・大田区の都立六郷工科高校に通う男女15人で、彼らが食べたのは、ピンク色のパッケージに「18禁」と書かれたスナック菓子。

タバスコの200倍という激辛唐辛子として知られる香辛料ジョロキアを振りかけて食べる激辛ポテトチップスです。

その激辛チップスを学校内で食べて体調不良を訴えるまでの詳細が少しずつ明らかになってきました。

警視庁によりますと、体調不良を訴えたのは高校1年の女子生徒14人と男子生徒1人。
このうち14人が、吐き気や口の痛みなどの症状を訴え救急搬送されました。

いずれも意識はあるといいますが、車いすで搬送された生徒もいたということです。

実際に激辛チップスを食べた生徒は、「ちょうだいって言って取って食べました。痛い、しびれる。興味があって食べました。反省してます」と話します。

激辛チップスを巡っては、これまでにも事故が起きています。

2023年9月には、アメリカ・マサチューセッツ州に住む14歳の少年が、激辛チップスを食べたあと死亡。
少年が食べた激辛チップスは、チャレンジ動画としてSNSで人気となっていました。

辛さにどれだけ耐えられるかを競う、チャレンジ動画。
食べた女性は、あまりの辛さに氷で舌を冷やしていました。

日本でも2019年7月、長野県の高校の文化祭で、デスソースと呼ばれる非常に辛い香辛料をトマトジュースに混ぜて飲んだ生徒9人が腹痛や吐き気を訴え病院に運ばれ、5人が入院しました。

またしても起きた激辛事故。
問題の激辛チップスは生徒が持参したもので、当時30人ほどが食べていたとみられています。

子どもの食と健康に詳しい医師は、発達途上の子どもたちが激辛チップスを食べることに警鐘を鳴らします。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長：
子どもさんですと粘膜が弱かったり、血管もまだ脆弱（ぜいじゃく）であったり、反応が過敏であるということから、胃から出血して血を吐くとか、急激に出血して血圧が下がれば生命を脅かす可能性もある。

激辛チップスの販売元の会社は、今回の事態を受け、「お客さまはじめ関係各位に対し、多大なるご迷惑をおかけいたし申し訳ございません。現時点で詳細を把握できておりませんが、搬送された方、ならびに体調不良を訴えられた方の1日でも早い回復をお祈り申し上げます」とコメントしています。

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