栃木県那須町の河川敷で焼けた2人の遺体が見つかった死体遺棄事件で、死亡した男性が遺体発見の前夜、東京・上野のアメ横商店街の防犯カメラに映っていたことが捜査関係者への取材で判明した。翌日未明には現場付近の防犯カメラに不審な車が映っていたことも判明。県警は、男性らがこの間に事件に巻き込まれた可能性もあるとみて調べている。
男性は、住居・職業不詳の宝島龍太郎さん(55)。アメ横を中心に飲食店など複数の店を経営していたとみられる。
捜査関係者によると、宝島さんは遺体で見つかる前日の15日午後9時過ぎ、アメ横の防犯カメラに映っていた。この日も仕事などで訪れていた可能性がある。
また、遺体発見の約3時間前の16日午前4時過ぎには、現場付近の防犯カメラに現場方向へ走る黒っぽい乗用車が確認されていた。約30分後には、現場から戻ってくる様子も映っていたという。県警は、この不審な車と事件との関連を調べている。
遺体で見つかったもう1人は身長162センチほどの40~60歳の女性で、県警が身元の確認を進めている。県警によると、司法解剖の結果、死因は2人とも首を圧迫されたことによる窒息死で、女性は頭蓋骨(ずがいこつ)も骨折していた。現場には、遺体を運んだ際についたとみられる血痕も確認された。現場の状況などから複数人が関わったとみられ、県警は殺人容疑も視野に捜査を進める。【池田一生、藤田祐子】
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