過去最高クラスとされる非常に強い台風10号が、九州南部に迫っています。

鹿児島県には、暴風や高波などに最大限の警戒を呼び掛ける特別警報が出されました。

非常に強い勢力を維持しながら、九州南部に迫る過去最強クラスの台風10号。

台風の暴風域に入った鹿児島県の屋久島町では、観測史上1位となる44.4メートルの最大瞬間風速を観測しました。

気象庁は、鹿児島県に暴風・波浪の特別警報と高潮の特別警報を発表。

種子島と屋久島地方では線状降水帯も発生し、命を守る最大限の警戒が呼び掛けられています。

こうした中、台風から離れた場所でもすでに被害が。

27日夜、家族5人が生き埋めとなった愛知・蒲郡市の土砂崩れ。

これまで3人が救出されましたが、うち70代の女性が死亡しました。

また、新たに30代とみられる男性が発見されましたが、意識はないということです。

警察や消防が、残る1人の捜索を続けています。

経済活動や交通にも影響が出ています。

トヨタ自動車は、28日午後4時から国内全ての工場で稼働を停止。

物流では、日本郵便が鹿児島県や大分県、宮崎県、長崎県などの一部地域で、郵便窓口の業務を停止しています。

また、ヤマト運輸は、集配業務を鹿児島県全域で停止し、宮崎県全域では29日終日停止。

佐川急便も鹿児島県や宮崎県で集配業務を停止していて、熊本県全域でも29日午後から取りやめる予定です。

交通機関では、山陽新幹線が29日夜から30日にかけて、一部区間で計画運休を行います。

東海道新幹線も30日(金)から9月1日(日)にかけて、計画運休や運転見合わせの可能性があります。

一方、空の便は、29日の国内線で九州を発着する便を中心に、日本航空は265便、全日空は173便が欠航する見通しです。

台風10号は今後、あまり衰えることなくゆっくり北上を続け、30日にかけて九州に上陸する恐れがあります。

その後も遅いスピードで、週末にかけて列島を縦断する可能性があります。

29日に予想される最大瞬間風速は、九州南部で70メートル、九州北部で55メートルと猛烈な風が吹く所がありそうです。

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