JR大阪駅北側の再開発区域「グラングリーン大阪」の都市公園や商業施設が3日、報道関係者に公開された。全敷地の約4割が完成し、6日に先行開業する。
グラングリーン大阪は2013年に開業した複合商業施設「グランフロント大阪」の西側で整備され、地区面積は約9・1ヘクタール。総事業費は約6000億円に上る。「公園の中に街をつくる」という発想のもと、約4・5ヘクタールを都市公園「うめきた公園」が占める。大規模ターミナル直結の都市公園としては世界最大規模になる。
先行開業するのはうめきた公園の一部に加え、北街区の商業施設やホテル。商業施設はうめきた公園に4店舗、北館1~2階に15店舗の計19店舗が入る。ホームセンター「コーナン」の都市型店舗や、アウトドアブランド「パタゴニア」の旗艦店などがオープンする。
北館1~9階には、イノベーション施設「JAM BASE(ジャムベース)」が開設。スタートアップ企業や研究機関、大学がオフィスに入る。4階には会員向けの交流スペースが設けられ、産官学の交流の拠点を目指している。6階には登記可能なコワーキングスペースがあり、起業家の活動を支援する。
北館の上層部には、米ヒルトンの日本初進出ブランド「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」(308室)が開業する。ロビーには大阪らしさを表現した虎やタコなどのアートが飾られており、宿泊者を楽しませる工夫が施されている。価格は時期によって変動するが、スタンダードルームで1泊約5万円~。
3日は先行開業の記念式典が大屋根イベントスペースで開かれ、大阪府の吉村洋文知事が「貨物ヤードだった場所が、新しい『梅田の顔』に生まれ変わった。緑とイノベーションの融合拠点として、素晴らしい街づくりをしていきたい」とあいさつした。
25年春ごろに南街区のオフィスやホテル、商業施設が開業。全体開業は27年度を予定している。【小坂剛志】
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