国土交通省は3日、北海道・知床沖の観光船沈没事故を受けた安全対策の一環として、旅客船への改良型救命いかだの搭載義務化を来年4月1日から順次始める方針だと明らかにした。今年4月に予定していたが、製品開発の遅れがあったほか、事業者の準備を考慮し延期していた。

改良型救命いかだは、船が沈没した場合でも乗客らが水に漬からずに救助を待てる。旅客定員13人以上の定期航路船や遊覧船などは来年4月からで、12人以下は2026年4月から。

現在運航に使用中の船は経過措置として、おおむね5年ごとの定期検査を迎えるまで適用を猶予。航行区域の水温が高いなど、条件次第で義務の対象外となる場合もある。釣り客が乗る遊漁船にも義務化する方向だが、開始時期は今後検討する。〔共同〕

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