事故から13年半、廃炉への最大のハードルに新たな動きがありました。
福島第一原子力発電所2号機。
事故で溶けた核燃料などが冷えて固まった燃料デブリの取り出し作業が再開されたのです。
このデブリ取り出し作業は、社長が所管する経産相に謝罪するいわくつきのものでした。
東京電力・小早川智明社長:
東京電力のトップとして心よりおわびを申し上げます。
斎藤経産相:
これまでの認識と行動を徹底的に改めていただくとともに、工程管理や確認をしっかりと行うよう強く求めたい。
中断した理由は初歩的な単純ミスで、ロボットを格納容器の中に押し込む棒の順番が間違っていたのです。
その原因は、作業を途中で中止したことを次の日の作業員に引き継いでいなかったため。
しかも、東京電力も現場を確認せず、1カ月ほどミスが放置されていたことも分かりました。
東京電力は9日までに、ミスのあった棒を正しい順番に接続し、9日は、小早川社長自ら現場の確認を行いました。
そして中断から約3週間後の10日、東京電力の担当者は「試験的取り出し作業に着手したということになります」と述べました。
2週間以上かけて3グラム以下の燃料デブリを試験的に取り出す今回の計画。
10日午前7時20分に格納容器の内部に向け、ロボットを投入する着手に成功しました。
原発がある双葉町の住民は「原子炉の廃炉に向かって進んでいければ」と話しています。
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