紀州のドン・ファンの元妻が、事件前後に所有していたスマートフォンの中身が裁判の行方を左右することになるのでしょうか。

17日に開かれた裁判員裁判の証人尋問では、須藤早貴被告のスマホを解析した和歌山県警の捜査員らが証言台に立ちました。

夫だった野崎幸助さん(当時77)が死亡した当日、犯行時間帯にハウスキーパーが外出し、自宅に野崎さんと2人きりでいたとされる須藤被告。

当時のハウスキーパー:
午後3時半か4時になったら2人がラブラブするだろうから、いたら邪魔だと勝手に思って(外出した)。

検察側は冒頭陳述で、犯行のあった時間帯に須藤被告が「少なくとも8回は野崎さんがいた2階に上がっていた」と指摘していました。

17日、証言台に立った捜査員は、須藤被告が利用していたスマホのヘルスケアアプリの正確性を実験結果と共に示していました。

一方、17日、須藤被告の弁護側が指摘したのは、スマホに残されていた検索ワードについてです。

検察側が冒頭陳述で示した「老人死亡」「老人完全犯罪」などの言葉は、YouTubeの検索、動画再生ワードとして残されていた4951個のうちから抽出された102個だと弁護側は指摘。

検察側が作成した証拠は、恣意(しい)的に“一部を抜粋したものだ”と主張した形です。

そして午後から、須藤被告のスマホ解析を実際に行った別の警察官が証言台に立つと、検察側は次のような尋問を行いました。

検察側の質問:
(須藤被告の)Youtubeの検索履歴は多数残っているのに、ウェブの検索はほとんどない。なぜだと思いますか?

証人(スマホを解析した警察官):
ウェブとアプリの検索履歴を残すのをオフにしたが、Youtubeはオンのまま使っていたのではないか。

“YouTubeに履歴が残る設定のまま使っていたのではないか”と証言しました。

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