JR九州本社=福岡市博多区で2020年6月、石田宗久撮影

 JR貨物が車輪に軸を取り付ける作業でデータ改ざんなどを行っていた問題で、JR九州は19日、緊急点検の結果、社内で定めた目安を超える圧力で車輪に軸をはめ込んだ輪軸が計328本あったと発表した。安全は確認できており、運行に支障はないとしている。データの改ざんはなかった。

 JR貨物の問題を受け、国土交通省は12日、全国の鉄道事業者に対し、同様の不正がないか緊急点検するよう指示。JR九州は保有する車両に付いている輪軸計6182本(新幹線664本、在来線5518本)の記録を確認している。

 在来線の車両では9割の確認が終わり、328本で圧力が目安値を超えていた。新幹線では全ての確認を終え、1本で車輪内側の大歯車に軸を通す際の圧力が目安値を超えていた。

 目安値を超えただけでは安全に問題はないというが、新幹線の1本は念のため輪軸を取り換えた。【下原知広】

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