9月19日朝、走行していた東北新幹線の車両が分離し、緊急停車した。幸い、けが人などはいなかった。前代未聞のトラブルで東北新幹線は約5時間に渡り、全線で運転を見合わせ。大動脈のストップが影響を与えた。

車内アナウンス:「現在、上り列車のはやぶさ・こまち6号が隣のホームに停車しております。隣の線路に停車しております。走行中にはやぶさ号とこまち号が離れてしまい、現在緊急停車をしておりました」

19日午前8時7分。東北新幹線の「はやぶさ・こまち6号」が宮城県の古川駅から仙台駅の間で分離。走行中に連結している車両が離れた。
乗客が撮影した映像では、停車した「はやぶさ」は連結部分が外れているのが分かる。はやぶさ・こまちのそれぞれの乗客にケガなどはなく、脱線はなかった。

このトラブルで、東北新幹線は午前8時半から東京駅~新青森駅間の全線で運転を見合わせ。
福島県郡山市のJR郡山駅でも新幹線が停車。福島市のJR福島駅の新幹線ホームは閑散とし、改札前は途方に暮れる乗客で溢れた。
利用客は「困っちゃいますね、しょうがないです。予定はあるんですけど、なんとか連絡をしながら頑張って帰ろうと思います」「バスに変更して、急遽ちょっと時間余裕ないんですけど、頑張って東京行こうかなって思ってます」と話していた。

福島テレビ・安齋遥介記者:「東北新幹線の運転見合わせをうけ、いわき駅から臨時列車が出るということで、電光掲示板には案内が表示されています」
JR常磐線では、特急ひたちがいわき駅から仙台駅まで延長運転する措置が取られた。

緊急停車した「はやぶさ」と「こまち」はそれぞれ点検を行い、安全を確認。午後1時13分に全線で運転が再開された。
東京から訪れた男性は「もし走行中に離れちゃったらどういうことになっちゃうのかなと、想像つかないんだけどちょっと怖いなあと。安全な乗り物のはずなんだけどね」と話し、名古屋から訪れた男性は「ちょっと考えられないというか信じられないですね。安全運転は大事だと思うので、そこら辺はもう一度点検というかはしてほしいなと思います」と話した。

<専門家の指摘>
なぜ車両は離れてしまったのか?専門家は2つの可能性を指摘する。
工学院大学・高木亮教授は「ひとつは連結器それ自体のトラブル。(連結を解放する際)カギを外すような操作がいるんですけど、その操作を遠隔でやってくれる自動連結解放装置というものがあるんですこど、そちらがなにがしか間違った信号を出しただとか、間違って解除をしてしまったというような種類のトラブルの二つが考えられると思います」と話した。

約4万5千人に影響が出た今回の異常事態。JR東日本がトラブルの原因について、引き続き調査している。

<東北新幹線で相次ぐトラブル>
東北新幹線では2024年に入りトラブルが相次いでいる。
今年1月には埼玉県内の架線トラブルで停電が発生。また、3月にはJR郡山駅で新幹線が停車位置を越えるオーバーランが発生。さらに、4月にも工事車両から油が漏れた影響での運転見合わせが発生した。

JR東日本よると、連結部や車輪に見た目での異常は認められなかったということ。
今後、東北・山形・秋田新幹線の連結をして運転する全ての車両で、目視による連結部の検査を行い、原因究明と対策を取るとしている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。