活発な秋雨前線の影響で、石川・能登地方では猛烈な雨が降り続き、気象庁は大雨特別警報を発表して、安全の確保と最大級の警戒を呼びかけています。
県内では1人が死亡、7人の行方や安否が分からなくなっている他、川の氾濫や土砂災害が相次ぐなど大きな被害が出ています。
石川・珠洲市で午前11時ごろに撮影された映像では、磐若川が氾濫する様子が確認できます。
撮影したのは地元消防団の男性で、見回りの際に撮影したものだといいます。
珠洲市では正午前までの3時間に、観測史上最大となる149.5mmの雨が降りました。
道路もあちらこちらで冠水しており、その時の様子について撮影者は、「(午前)8時半くらいから(雨が)降ってきて、もう本当あっという間に、30分くらいで道路にあふれ出てきた。地震の後に今度は洪水かと思って、やっぱり気持ち的にもきついですね」と話しました。
今も地震の爪痕が残る能登半島で発生した、大雨の被害。
活発な秋雨前線の影響で線状降水帯が発生し、記録的な大雨となりました。
輪島市では午前9時過ぎまでの1時間に、観測史上最大となる121.0mmの猛烈な雨を観測。
気象庁は午前10時50分に、輪島市、珠洲市、能登町に、警戒レベルが最も高いレベル5に相当する大雨特別警報を発表しました。
気象庁は会見で、「これまでに経験したことのないような大雨となっています。命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保しなければならない状況」と説明しました。
午前11時半ごろの輪島市内の映像では、街の中を茶色く濁った濁流が流れている様子が確認できます。
輪島の駅前も濁った水で冠水し、住宅の敷地内にも濁流が流れ込んでいました。
冠水した道路を水しぶきを上げながら走る車も見られました。
輪島市では、河原田川など5つの河川が氾濫しました。
さらに、各地で土砂崩れも発生。
朝市通りなど輪島の市街地に通じる道でも土砂崩れがあったとみられ、通行止めとなっていました。
「がれき撤去のものを運んで帰ってきたところ。15分くらいでだめになった。今からまたあっち(来た道)に戻る」と話すドライバーもいました。
土砂崩れが起きた別の場所では、次々と車がUターンしていました。
救急車や消防車も通行できないようでした。
輪島市内の避難所に避難した親子は「雨がひどくて、前の道が冠水しかけてきたので逃げてきた感じ」と言います。
まだ被害の全容は分かっていませんが、これまでに1人が死亡、7人の行方や安否が分からなくなっています。
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