石川県の能登半島北部などを襲った豪雨で23日、新たに1人の男性(82)の死亡が確認され、犠牲者は7人に上った。県によると、行方不明者は依然として2人で、連絡が取れない安否不明者は計4人に減った。輪島市では多くの住民が孤立したままで、市は約400人の被災者の集団避難を県に要請。県は支援する意向を示した。
県は連絡が取れずに死亡の疑いもある住民を行方不明者、連絡が取れない住民を安否不明者としている。
奥能登広域圏事務組合消防本部などによると、死亡した男性は輪島市内で土砂に巻き込まれ、搬送先の病院で容体が急変したという。
一方、輪島市と珠洲(すず)市、能登町で避難所が計42カ所設けられ、23日も632人が避難を続けている。
土砂崩れにより寸断された道路は、少し改善された。県は22日午後4時時点で国道や県道計25路線の48カ所で通行止めを確認していた。その後、県が復旧工事を進めたところ、23日午後3時時点の通行止めは22路線の42カ所に減った。
それに伴い、孤立集落も減少。22日の115カ所から半減したが、23日も14地区の56カ所(輪島市40カ所、珠洲市14カ所、能登町2カ所)が孤立している。
その一つ、輪島市の門前町七浦(しつら)地区だけでも200人以上がいる。市内では能登半島地震の仮設住宅が床上浸水したこともあり、市は約400人の集団避難を県に要請した。
ライフラインの被害も明らかになりつつある。県によると、23日午後3時時点で水道管の破損などによる断水が計5060戸(輪島市3086戸、珠洲市1744戸、能登町230戸)で発生した。【深尾昭寛、古川幸奈、木島諒子、露木陽介】
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