被害が目立ち始めている金塊を狙った特殊詐欺事件を未然に防いだとして、愛知県警は25日、名古屋市中区栄の貴金属店「日本マテリアル名古屋支店」の箕輪学支店長に感謝状を贈呈した。
県警などによると、8月下旬、80代女性が来店。女性は2000万円分の金塊を購入しようとしていたが、何度も店の外に出て携帯電話で誰かと話すなど落ち着きがなかった。不審に思った従業員が事情を尋ねると、女性は「警察官から現金を金塊に換えてという指示があった」などと打ち明けた。
同店は、県警から事前に金塊を狙った新たな特殊詐欺の手口について情報共有を受けていた。ピンときた従業員はすぐに警察に通報し、被害を防ぐことができた。
箕輪支店長は「金額も大きかったので、防ぐことができてよかった。今後もお客さんとよく話し、異変があれば気づいていきたい」と話した。
県内では7月以降、同様の手口の特殊詐欺事件が4件発生し、被害総額は計5600万円を超える。
県警の守部泰裕生活安全部長は「警察が『現金を金塊に換えて』とお願いすることは絶対にない。特殊詐欺の手口は日々変化しているので、不審に思うことがあれば警察に相談してほしい」と呼びかけている。【塚本紘平】
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