警察庁は25日、パトカーの赤色灯の新しい発光パターンを全国の警察で10月から順次導入すると明らかにした。新パターンは主にパトロールで使われ、蛍が出す明かりのようにゆっくりと光る。
これまでは1パターンだけで、緊急走行もパトロール時も同じだった。緊急時はサイレンを鳴らすが、聞こえない聴覚障害者は区別できない。パトロールなのに緊急と思い、道を開ける聴覚障害者がいたという。
全日本ろうあ連盟から、光り方で区別できるようにとの要望が寄せられ、聴覚障害者の意見を聞いて新しい方法を検討した。
従来は0・5秒周期で光ったり消えたりするが、新パターンは2秒周期で、一度光って消え、次に蛍火のように光って穏やかに消えていく。
2023年に埼玉県警で試験運用していた。聴覚障害者から「区別できる」との声があり、公道でも特に混乱はなかったという。
新しい光り方をさせるには新型の赤色灯の搭載が必要。24年度中には全ての都道府県警に、新赤色灯を付けた小型パトカー420台やバン型の交通事故処理車99台が配備される。【山崎征克】
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